こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、日本政策金融公庫総合研究所が取りまとめた『急成長のメカニズムー新規開業企業に学ぶー』(同友館 2019.7.12)という本を参考にしてお伝えしています。
昨日は、経営課題として5項目の分類についてお話しました。それでは今日の話題です。
「開業したてのあなたと経営課題 経営課題の実態と経年変化」です。
開業後の企業が抱える経営課題はたくさんあるものですが、その中でどの企業もが直面している課題は、「顧客開拓・マーケティング」です。それは0年目の時期と、4年目でも同様です。
しかし、急成長の企業では、4年目に至って「顧客開拓・マーケティング」についての課題は解決できていて、その経営課題の関心は、人材不足やその育成などにシフトしている。この本では「この課題( 「顧客開拓・マーケティング」 )を克服できたことが急成長の原動力の一つになったということもできるだろう」(p.28)と記されています。
同時に、多くの企業が、商品サービスの開発や生産管理・品質管理に問題を感じていないにもかかわらず、顧客開拓やマーケティングがうまく行っていないのは、「実際には顧客ニーズを十分に満足させるだけの商品・サービスが提供できていないことを示している」と断じています。
耳の痛い話ではありますが、たしかに開業の際に十分な検討がなされなかった結果かもしれません。ただし、良いものを作っていれば、良いサービスを提供していれば必ず成功するというわけではありません。それが経営者側の独断だとしたら尚更です。それは、厳しい競争の前提なのです。
ところで、比較すべき経営課題のうち、大きな課題は人材関連です。絶対数が少ないと同時に「必要な能力をもった従業員が採用できない」という悩みが、当初よりも、4年目のどの企業もが直面している経営課題です。特に成長企業、急成長企業にとっては顕著な経営課題です。
創業当初は、経費がかさんでいるというよりも、経験不足で予算に計上していなかった費用が支出され、重く感じたことは誰にも経験があることだと思います。また、信用がつくまでの間、仕入や外注においても思ったような調達ができず苦しんだことでしょう。
しかし、2015年の調査では、資金関係の経営課題は、あまり問題視されていないようですし、開業、4年目を迎えることのでした多くの企業は、「特に苦労はしていない」ち回答していることに驚いています。
次回は、資金関連の経営課題につて解説します。