こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今日のテーマは、「資金調達力強化のシナリオⅡ どうして資金不足になるのか 資金不足の全体像と在庫」です。
先週は、資金繰りの準備と称して、いろいろな社内書類を作ることで、自分のビジネスの全体像がつかめたと思います。重要なのは、お金の流れです。お金が回りながらお金が増えていくとよいのですが、どこかで「行方不明」になったり、「死に金」となってしまったりするので、資金不足の場所をつかむためにも必要な作業でした。
今週は、資金繰りが必要となる資金不足はどうして発生するのかを考えます。いくつかの原因があります。まず、在庫です。卸や小売のようなものを売る事業であるときは、最初に仕入れがあり、製造業の場合は、仕入れたものを加工したり組み立てたりして販売します。
いずれにしても、最初に仕入れありきです。その仕入れたものは、倉庫に眠り、販売の時まで「死に金」になっています。ものづくりの場合は、更に加工し、製品として出荷されるまでお金にはなりません。つまり、お金は最初に出ていって、倉庫や工場、売り場などに「動かないお金」があることになります。
この在庫以外に、資金が不足する原因には、設備投資、掛売り・滞留債権、税金・借入金返済などがあります。今週は、順番にその内容について触れます。
単純に損益計算を考えて、儲かっていると思っていても、お金の順番は、仕入れがあって、その支払が先にあるものです。売れたとしても、現金で売り上げられる商売以外は、掛売りで、かつその回収にリスクが伴います。
また、どんな商売でも、スタートの段階で、工場の準備をし、機械を購入し、自動車を準備するなど沢山の投資があります。小売であっても、倉庫の手当をし、売り場の陳列のための什器や備品の投資があるのだと思います。
更に、不動産を考えると、保証金や敷金、手数料など戻ってこない費用が先付で出ていってしまいます。内装の費用や、事務用品やコンピューター、コピー機、机や椅子など必要なものが一杯あります。
リースなどの調達方法もあるでしょうが、固定費として、売上や利益に関係なく先に出費を余儀なくされます。
いかがでしょうか?なんとなくイメージできましたでしょうか?どんな商売であっても、一番最初に、投資があり、商売が始まって、調子が良ければよいほど「運転資金」が必要になります。たくさん仕入れて、たくさん売って、沢山支払い、最期に沢山お金を回収して初めて手元に利益が残るのです。
少しでも在庫や売れ残りがあると、それは「死に金」です。将来、本当に仕入れ金額以上で売れるのか、処分が必要なのか、いくらで処分できるのかを考えて、お金が目減りしていくのを避けなくてはなりません。