こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今日のテーマは、「資金調達力強化のシナリオⅡ どうして資金不足になるのか 掛売りと入金遅れ」です。
一昨日、資金が不足する原因には、まず、在庫があり、販売の時まで「死に金」になっていることご説明し、昨日は、当初の段階で投資があっても、償却が進まず、損益計算書上では、利益が出ているように思っていても、手元にお金がない!ことを説明しました。
今日は、もっと現実的なイメージが付きやすい話です。掛売りとお客様からの支払が遅くなることがあることを理解しましょう。
通常の商売では、全ての取引が現金売りの商売などは殆どありません。その月にお買い上げいただいた分を月末に締め、請求書を翌月10日までに提出し受け付けていただき、翌月末日に支払っていただくなどという条件で掛売りをしているものです。
すなわち、取引に際して「信用」しますよとお互いに契約を結んで、いくらまでの金額は、担保を取らずに「信用」を与え、取引しますということです。支払いに関する「基本契約」をしているか否かに関わらず、そのような慣習の中で商売をしているのです。
しかし、相手もご商売をしている限り、何かの障害が発生して、支払いが遅くなったり、しばらく支払えなくなってしまったり、場合によっては倒産して支払いをしてくれなかったりして回収できないことが発生します。
あなたが事業をはじめて、何かの信用がない限り、相手は現金の支払いを要求するかもしれません。また、支払いも翌月の早い段階でするようにお願いされることもあるかもしれません。沢山仕入れたくても、限度額が設定されていて、断られる場面もあるでしょう。
よく言われるように、黒字倒産は、元気の良い創業期に、売上を伸ばして、さあこれからというときに、与信を拡大した取引先の支払い遅延に起因することがよくあるものです。
そんなとき、自社の現況をよく知っている金融機関がなければ、「お金がなくなりまして、助けてください!」と金融機関に駆け込んでも、助けていただけることはまずありません。儲かっていても、商売の基本をわかっていない脇の甘い経営者だと烙印を押されてしまいます。
私の知っているある会社の借入金の残高の殆どは、滞留債権や未収債権の処理した結果生まれたもののような気がしています。気の良い社長と、その社長の言いなりの経理担当者で、きっちり与信をせずに取引を拡大し、儲かってきたかなと思うと、未収債権と滞留債権の山に囲まれている状態です。
あなたはそんなことの無いよう、しっかりと準備してください。脇の甘い経理担当者を攻めても改善しません。なぜなら、社長が「ええカッコシイ」である限り、従業員もその背中を見て、「これぐらいは」と思うものです
ひと様に振る舞うなら、従業員や家族に美味しいものでも食べてもらいましょう、ボーナスだって出しましょう!と申し上げたい。