こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今日のテーマは、「ローカルベンチマーク 知っていますか? 財務分析結果シート」です。
中小企業のこれからの活躍のために、政府は色々な工夫を重ねて発信しています。
かつては、「知的資産経営」を推奨し、2016年からは「ローカルベンチマーク」、2019年からは「経営デザインシート」を活用して、中小企業の真の姿を語れるようにしようとしています。
本論に入る前に、3月29日の夜遅く、コメディアンの志村けんさんがお亡くなりになりました。コロナウイルスによる肺炎です。本当に残念なことです。ご冥福を祈ります。
さて、今日は、ローカルベンチマークの最初のシートである「財務分析結果」シートです。
以下に、私が中小企業大学校で認定支援機関の研修を受けた際に教材として使った「見本」をご紹介します。
お分かりのように、六角形の「レーダーチャート」を使って、財務指標の最新版を業界基準値と比較して、「貴社評点」としています。また、前年度、前前年度の数値も入れることで、チャートの図表の変化(3期のトレンド)も加味されています。
まず、「売上持続性」として「売上増加率」が採用されています。次に「収益性」として「営業利益率」が、三番目は、「生産性」で、「労働生産性」が指標となっています。
さらに「健全性」は「EBITDA有利子負債倍率」、「効率性」は、「営業運転資本回転期間」を、「安全性」は「自己資本比率」によって評価されています。
その上で、評価点の合計値を「総合評点」として表示し、同業の中でも位置づけを大まかに評価しています。すなわち、総合評価点 A:24点以上、B:18点~24点未満、C:12点~18点未満、D:12点未満である。
この方式で、それぞれの得点とその総合点、あるいは、同業他社との比較によるバランスなどが表現できることになります。
財務分析上は、まだ沢山の指標があるものの、あえて最低限の6つの指標に絞り込み、評価指標となっています。
売上は増えているのか、利益は上がっているのか、従業員は生産性が高いか、借金は返済できるのか、運転資金は適正に回っているか、自己資金は充実しているのかなど、基本のことが押さえられています。
企業としての全体像を理解するための「最初の話のきっかけ」となる内容であると評価できます。
この内容を、少なくとも経営者は知っているのでしょうか?どこにバランスの悪い指標が示されているのかを知り、その対応策として、今、何に取り組んでいるのか、あるいは、何を支援してもらいたと考えているのかを引き出さなくてはなりません。
具体的な取組がわかれば、信頼関係ができるというものですし、逆に、何がわかっていないのかも新たな発見となります。
まさに「企業の健康診断ツール」である。企業当初から、どのような企業のステージであろうと適用できるし、「業種基準値」をもっていることから、知らない同業の同規模業者との財務比較を実現しているのです。