こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今日のテーマは、「ローカルベンチマーク 知っていますか? 4つの視点 現状と将来、課題と対策」です。
中小企業の活躍のために、政府は色々な工夫を重ねて発信しています。
かつては、「知的資産経営」を推奨し、2016年からは「ローカルベンチマーク」、2019年からは「経営デザインシート」を活用して、中小企業の真の姿を語れるようにしようとしています。
今日は、非財務情報をまとめる4つの視点の話です。このローカルベンチマークの一番重要な内容です。
通常、金融機関等は、決算書や確定申告書の提出を受けて、定量的な分析をするために必要な項目をデータ入力する程度の対応をしているはずです。しかし、それは、過去の実績であり、決算期の点のデータに過ぎません。
企業を理解するためには、過去、今、そして将来への動的な内容が不可欠です。確かに、その事業内容を羅列するなどの定性的な評価をしようとすると、なかなか難しいものです。
そこで、ここでは、4つの着眼点、大きな切り口を提供して、この内容で話を始めてくださいという内容になっています。4つの視点は、対話の入り口なのです。
企業の全体像を、まず、「内部管理体制」です。同族企業か、組織体制、社内会議の実施、経営目標の共有状況、コンプライアンス上の問題点、人事育成システムなどを明らかします。
次に、その企業の中の中心的存在である「経営者」を明らかにします。すなわち、経営者自身のビジョン、経営理念はどうか、後継者の有無、さらに地域経済における立場、などが問われます。また、企業再生に関しては、そのスタンスや強い意志を確認します。
さらに、「事業」を、企業及び事業沿革、技術力、販売力の強み、弱み、取引先数、企画や商品開発のスピード、事業用資産、さらにITの能力、イノベーションの状況などを整理します。
その上で、この「企業を取り巻く環境・関係者」を明らかにします。すなわち、市場規模・シェア、競合会社との比較、顧客のリピート率、主力取引先企業の推移、従業員の定着率、勤続日数、平均給与、取引先金融機関とその推移などである。
この4つの視点をあわせて、企業と金融機関、そして支援機関が同じ「ローカルベンチマーク」をたたき台として語り、あるいは、対話の中で最新版として更新しながら、企業情報を正しく理解し、継続的な支援ができる環境を創っていくことがこのローカルベンチマークの仕組の目的です。
このシートは、Excelによって記入するようになっていますが、それぞれの4つの視点の枠には、聞くべき「項目」が書かれています。
これらの「対話の総括」として、「現状認識」と「将来目標」を撹乱が設定されており、さらにその「現状と目標のギャップ」を「課題」として認識し「対応策」を記入するシートとなっています。
時間はかかりますが、一度、経営者としっかりと向き合ってこれらのシートを埋め、3期の決算書を入力することで、今までと全く違う次元で経営改善を話題にできるものと思います。