こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
コロナウイルスの対策のために、地域経済に大きな打撃が広まる中で、このような記事を書き続けてよいのか、ためらいながら書いています。
政府や自治体の新たな施策がでてきましたら、タイムリーに情報発信をするつもりです。
今日のテーマは、「ローカルベンチマークで事業の見える化 4つの視点(外部環境と内部管理体制)」です。
ローカルベンチマーク(以下「ロカベン」と呼びます)は、金融機関の今までの与信判断に使ってきた金融マニュアルにはない、非定量的な情報を共有することに優れています。
外部環境では、最初に市場のことを聞きます。これは、経営者が市場環境などの外部状況の情報収集をしているかが問われます。単に「景気が悪いから」と言っている経営者かどうか、その変化に気づいてリスクヘッジをする事ができているかを確認します。
さらに会社がどのように外から評価されているのか、評判店なのか、リピート客は多いのか、技術的な評価や、表彰等はあるのか、そして、安定的な取引先企業があるのかが確認されます。
また、この会社に務める従業員の満足度はどうか、給与水準や定着率は同業と比較してどうかを聞いてきます。また、従業員の平均年齢や勤続年数は重要です。
外部環境の最後は金融機関との関係です。そのメンバーやメインバンクとの関係が重要です。さらに、この会社の業容について金融機関が十分把握しているのか、経営者からきちんと担当者だけでなく、融資担当や支店の責任者レベルに説明をして了解を得ているかです。
次に内部管理体制です。
まず、組織です。中小企業の場合、公私が十分に分離されていないことが多いばかりでなく、家族の会社との不明な取引があるなど内部管理が乱れていることが多いものです。もちろん、すべてが悪いわけではありませんが、外部からの品質や情報をしっかりと受け止める仕組みが必要です。
次は、計画です。事業計画や経営計画があるのか、そして、従業員とともに共有し活かしているのか?それぞれの目標値を社内会議等で議論したり、その達成のための工夫がなされたりしているかが聞かれます。
また、将来に向けて、研究開発や商品企画は実施されているのか、さらにその実績を特許や実用新案などの知的資産として保護しているのか、そのような視点を持ち合わせているのかが問われます。
内部管理体制の最後は、人材育成です。多くの中小企業では、体系的な人材育成はないがしろにされています。企業の持続的な発展を維持するためには、技術やノウハウの継承、さらに会社が積み上げてきた人間関係を含めた歴史をしっかりと繋いでいくことが必要です。これらに気づいて対応しているかを確認します。
明日は、4つの視点を通して対話した結果を整理して、現状認識を新たにし、その上で、将来何ができるのか、目標を立て、その目標を実現するための課題と対応策を確認します。