こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
国の中でも、担当の西村経済再生大臣と首相官邸とには齟齬がるようで、専門家の分科会へ発言の範囲を限定するなどの「規制」があり、それぞれの意見や見解を封じ込める「古い体質」には、変更がないようです。首相官邸の姿勢に疑問が残ります。
今日は、「国は今何を考えているのか! 「経済財政運営と改革の基本方針2020」 国民の生命・生活・雇用・事業を守り抜く」です。
7月17日に閣議決定されたこの方針ですが、「緊急事態宣言下の本年4月・5月を底に、経済を持続的な成長軌道に着実に戻していく」としています。東京では、7月9日に224名の新規感染者が発生し、17日は、293名の発表があった日です。
予定していた文書を差し替えるには時間がなかったのかもしれませんが、とても違和感のある書き出しです。
まず、(1)医療提供体制の強化 の中では、として、「戦略的に検査能力を拡充」するとして、「無症状の濃厚接触者など」にもPCR検査を幅広く行い、…社会経済活動を安心して行えるようにするとしています。
散りばめられた政策、施策の多くが一体いつになったらそれらが実現するのか、誰がそれを主導するのかを聞きたい内容ばかりです。政策立案者の発案の重要性は理解しますが、実際に動いている自治体の現場との認識の乖離は埋めきれていないと思われます。
ワクチンの確保や接種体制を整えることや、在外邦人や一時帰国した在留外国人の帰国など国際的な人の往来などにも触れていますが、課題が多すぎて、実現するためには、国が大いに人的な支援も含めて対応する必要がありそうです。
次に(2)雇用の維持と生活尾下支え です。
この3月からの5ヶ月、経営者はとにかく雇用を維持し、頑張ってきましたが、この7月から始まった新規感染者の増加は、医療関係者の悲鳴とともに経済活動の抑制や飲食や宿泊の業界には、かなり厳しく、倒産や廃業が五月雨式に発生し、雇用環境が悪化していきそうです。
すでに新卒の学生さんを「第二の氷河期に世代を産まない」として、政府は、自衛隊、警察、消防などの雇用を積極的に行うとしています。運動系の学生は助かるのかもしれませんが…、とても良く考えられた対策案とは思えません。
さらに、(3)事業の継続と金融システムの安定維持 です。
すでに前年同期の売上が半減した会社に「持続化給付金」、連続3ヶ月30%売上減の会社には「家賃支援給付金」が実行されています。
また、資金繰り対策として、3カ年無利子の資金の共有とともに、かつてあった金融強化法を再び活用し、中小企業の倒産をさせないよう民間金融機関を支援するということです。しかし、やっと「金融強化法」を脱却しようとしていた金融界にとっては、悪夢かもしれません。貸す方も借りる方もモラルが崩壊してしまうからです。
最後は、(4)消費など国内需要の喚起 です。
「当面は内需を中心とした回復を目指す」…、「具体的には観光」として、「強力なインセンティブを講じたGo To キャンペーン」の実施とキャッシュレスの推進、サプライチェーンの強靭化や行政のデジタル化の加速、ベンチャーの金融支援などと公共事業として、防災・減災、国土強靭化のインフラ整備をあげている。