こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、9月30日に「令和3年度 経済産業省の概算要求(中小企業施策)」が発表されましたので、ご紹介します。
本日は、「地域経済の強化と⼀極集中是正」についてお知らせいたします。
今回のコロナ禍に政府の一部は、デジタル化の進展を一挙に進めるチャンスだと思ったようで、また、そのデジタル化が、東京一極集中の流れを変え、地方へ企業が、若者が移転し、日本中で進んでいる地方都市の消滅を止めるための転換点にしたいと思っているようです。
つまり、予算を見れば明らかです。地域経済の強化と⼀極集中是正に、今年度は50億円の予算でしたが、来年度は 132 億円と2.6倍の大盤振る舞いです。
とにかく、「デジタルを活⽤した地域企業・産業の競争⼒を強化」し、若者を中⼼とした⼈材の地⽅移動⽀援等による「新たな⼈流」を創出するとしています。このコロナ禍で、地方都市ほど休廃業が進み、雇用が失われることが心配されています。
しかし、系譜は、観光、農業など成⻑が期待される地域資源を活⽤した地域経済の持続的発展を促すとしています。同じような横並びの発想と事例紹介では、うまく行かないことは明らかです。
場合によっては、地域に、地方都市に大きな権限を与えて、日本国内だけでなく、東南アジアでも、世界中からでも人材や企業を招聘し、別な税制の下優遇して、多くの新しい雇用と多様性のある空間や物心の交流が始まることを期待します。
来年度に要求項目の中では、新規事業として、「地域未来デジタル・⼈材投資促進事業」に、30.0 億円(新規)、また、「地域・企業共⽣型ビジネス導⼊・創業促進事業」には、前年比3.4倍の17.0 億円(今年度5.0 億円)が計上されました。
当然のことですが、この方針に沿ったまちづくりをすることを前提に、「地域の持続的発展のための商業・まちづくり推進事業」が創設され、29.4 億円(新規)の予算要求がされています。
従来の「伝統的⼯芸品産業振興補助⾦【7.3 億円(7.1 億円)】や、伝統的⼯芸品産業⽀援補助⾦【3.6 億円(3.6 億円)】が霞んでしまっていますが、デジタルはあくまでも手段であって、デジタルが産業として地方に根ざすことはハードルが高そうです。
アメリカの様に、例えば、マイクロソフトはシアトルの郊外のレドモンドですが、最初に移転してきたときは、4つのビルが、今や125の建物群があり、大きなビジネスセンターになっています。
また、世界中のIT企業の集まるカルフォルニア州のサンノゼにあるシリコンバレーは、グーグル、アップル、ファエイスブックなどの巨大企業がひしめいています。しかし、サンノゼは、海の近い静かな住宅街の街で、シリコンバレーも同様です。ある方は、大学のキャンパスがあちこちにあり、緑に囲まれた「電車のない街」だといっています。
はたして、このような新しい取組はできるのでしょうか?地方都市の政治家絡みの「中堅会社」が補助金を目当てにつくられるなどいったことがあると、一挙にその熱は冷めていくことになるでしょう。中小企業、小規模事業者が生きやすく、活力がでるような全く新しいまちづくりが必要です。「スマートシティ」ではありません。