こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
先週は、9月30日に発表されました「令和3年度 経済産業省の概算要求」を、ご紹介しました。合わせて、「令和3年度税制改正に関する経済産業省要望」が出ていますので、概要を報告します。
私は、税理士ではありませんので、制度についての紹介、かつ「概要」程度しか説明できません。お許しください。
本日は、「中小企業による経営資源集約化の促進に係る税制措置の創設」についてお知らせいたします。
「中小企業お経営資源の集約化」とは、従来から言われている「中小企業の生産性」が低いことと、小規模であるがゆえに、休廃業に追い込まれるリスクを社会として受け止め、企業合併・吸収(M&A)することで、地域の将来を担う「中堅・中小企業」を育てたいと政府は考えているのです。
- 業態転換を含めて 大胆なビジネスモデルの変革が重要
- 単一又は少数の事業を営んでいる中小企業にとって、経営資源を集約化等(統合・事業再構築 等)させることによって、新規事業拡大や多角化等を行い、生産性を向上させることが可能
- 地域経済・雇用を担おうとする中小企業による経営資源の 集約化等を支援するため、必要な税制措置を創設する。
経営資源集約化の実施状況(中小企業M&Aの成約件数)は、増加傾向ですが、その潜在的なニーズを踏まえるとまだまだ拡大の余地ありますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、中小企業におけるM&Aの意欲が抑制されるおそれがあることにも留意が必要なので、これを促進する税制の創設が企図されているのです。
2019年に休廃業・解散した企業は4万3千件強、倒産は8千件強でした。しかし、新型コロナウィルス感染症の 影響を受け、2020年の休廃業・解散は5万件を、倒産は1万件を超えるとの見込みもあります。
企業の退出リスクの高まりを放置すると、地域の経営資源が散逸するおそれもあり、経営資源集約化の推進が重要となります。そのためには、ギリギリまで頑張っていただくのではなく、早めに休廃業の相談を受けて、適切なアドバイスを行うとともに、「経営資源の集約化による経営資源散逸・喪失の回避」し、経営者も従業員も再起していただけるような仕組みも必要です。
「事業承継においては親族外承継の重要性が高まりつつあり、事業承継の観点からも経営資源集約化は重要」との位置づけもしていますので、今後は、M&A専門会社の独壇場ではなくなっていくと思われます。
地域金融機関の役割の重要性は言うまでもなく、これまでにない踏み込んだ地域経済への関与が、求められています。地域の士業等の支援を受けて、地域の中で上手なバトンタッチが出来て、街が再活性化されるようにしていきたいものです。