こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
コロナの影響はいかがでしょうか?先週は、「皆さんは、どう新年を迎え、どのような舵取りをしているのでしょうか?」とお聞きしました。今週は、今すぐ検討いただくことと、年末への資金繰りのためにやっておいてほしいことをお伝えします。
今日は「新型コロナウイルス対応による融資で使えるものはつかってください」です。これは、先日、小堺桂悦郎先生のWebセミナーに参加した際に、たくさんのヒントを頂きましたので、受け売りで恐縮ですがお伝えします。
小堺先生は、元銀行員の資金繰りコンサルタントで、たくさんの中小企業を救っている方です。著書には、『これだけは知っておきたい「資金繰り」の基本と常識』(フォレスト出版)『おカネを借り続ける経営』(かんき出版)『なぜ社長のベンツは4ドアなのか?』(フォレスト出版)など100万部を超える著者でもあります。
ご存知の通り、今回のコロナ融資の基本は、「金利ゼロ、保証金なし、既存の残債借換えあり」です。
すなわち、今まで、毎月の元利の返済をしていた借金があっても、その借金を合わせて借換えが可能で、かつ、その全部を保証協会が100%保証してくれる仕組みです。
例えば、当初3000万円の借金の保証料が約170万円、現在の残債が2500万円で、コロナ保証で借換えした場合、①返済は1年据え置きで、②無利子になり、かつ③保証料が免除となります。
既存の借金が10年返済で3年経過していたとすると、この借換えで残り7年分の保証料140万円が戻ってくることになります。1年元本据え置きでリスケをした場合の融資条件で、140万円のボーナス付きです。ありえない話です。
ところで、今回のWebセミナーは「資本性ローン」のお話でした。
難しい話です。しかし、債務超過企業にとっては、大チャンスかもしれません。「公庫のサイトで資本性ローンの解説を見ましょう」と呼びかけられていました。
新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン):https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/shihonseiretsugo_t.html
新型コロナ対策資本性劣後ローンのご案内動画サイト:https://www.jfc.go.jp/n/finance/saftynet/movie_guide.html
どの中小企業も、決算書で表面的に債務超過になっていない場合でも、実態は怪しいものです。すでに、リスケ中の会社には、再生協議会からチラシが出ており、真水がでるような手当がされていますが、この「資本性ローン」は、債務超過でリスケ中のための融資です!と言われていました。
確かに、プロパー融資がある場合、銀行側としては、地域に重要な中小企業であればあるほど、「コロナ融資の返済はもちろん既存融資の返済が危ない」ことを、資本制ローンによって解決できます。一挙に「正常債権」変えて、銀行自身も不良債権からはずせることになり、引当金を積む必要がなくなります。
「資本性ローン」は、銀行側にもメリットがでてくるのです。これから、融資残高が億単位の債務超過リスケ先への提供が地方銀行から始まり、徐々に、数千万単位の規模の信金や信組でも取り扱いが始まるはずです。ただし、再生の「本気度」が問われます。
また、この融資を受ける場合、大株主に銀行がなったのだと理解してください。今までのように隠し立ては一切できません。債務超過をなくして「黒字化」した企業にしたのは銀行ですので、「ご指導」が常にあることになります。人材が常駐するかもしれません。
この際、一切合財を整理して、大株主に金融機関になってもらい、「再生」しようとするのであれば是非検討ください。小堺先生は、「自分の会社なんだから、自分の好き勝手に経営したい!という方はお止めください。」とおっしゃっていました。
いかがですか?今やれることをやっておきましょう!! こんな優遇された融資の制度は二度とないと思ってください。