こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログのブログです。
今週は、「二度目のコロナ融資が始まります」をテーマにしました。今日は、「試算表を手書きで作って自分の会社を知る」です。
試算表は、月次で作る決算書のようなものです。合計試算表、残高試算表、合計残高試算表の3種類がありますが、最近の経理ソフトでは、自動的に試算表の作成ができます。
しかし、あえて、総勘定元帳からそれぞれの費目の貸し借りの数字を転機して、「合計試算表」を作成し、その上で「残高試算表」を作ってみてください。どうして、それぞれの費目の残高があるのかがわかります。1ヶ月にどのようなことが起きているのかがわかります。
現金を使って材料を買い、道具や資材を使って加工し、製品を作りなどと、いわゆるあなたの会社の仕事のフローを書いてみて、横に置きながら、お金をどのように使い、どのように増やし、事業を拡大しているのかがわかります。
金融機関は、一般的に決算書と試算表の両方を出すようにと依頼されますが、中小企業の決算書は、早くても決算期日から2ヶ月後に形なっているのですが、事業を運営している数字としては過去のもので、少なくとも翌月末までに出されている「残高試算表」のほうが生きた数字に近いのです。
その残高試算表を数ヶ月並べてみるとある傾向がわかり、同時に異常値もわかりやすくなってきます。逆に、失礼ですが、決算書は「お化粧されている」事が多く、正直に見ることはできません。
私が、「自分で手書き作成する」と申し上げるのは、数字を知っていただくとともに、不明なお金の動きがないかを、自分の手作業の中で気づいて欲しいからです。
また、金融機関側から見ると思わしくない「貸付金」「立替金」「仮払金」などのわかりにくい費目に会社の体質や考え方が出てきており、社長自らがその金額がある事実に触れることで、実態を自分自身で体得してほしいのです。
経理の担当者の方にとっては、「残高試算表」は、決算の途中で記帳が間違っていないかのチェックシートでもありますが、経営者の方々が、この試算表から「会社のお金の流れ」に気づいていただきたいのです。
経営者の皆様には、貸借ではお金を借りたり、取引先から買掛で材料や製品を購入し、設備投資をした機材で何を作っているのか、その製品や仕掛品を生んでいるのか、現金を含めたその資産を増やしていくのかを目標として持ってほしいのです。
経営者は、出来上がった損益や売上については答えられますが、貸借についてはさっぱりです。また、一般管理費についても、総額で押さえているのがせいぜいで、費目ごとにあたっていることは皆無です。
しかし、金融機関から借り入れる際、これらの数字を知っているか、今後どうしていきたいと考えているかを語ることのできるのは経営者だけです。