こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「「コロナ後の融資」に向き合う」です。今日は、「政府系金融機関の立ち位置」です。
3月9日の経済産業省HPには、「年度末に向けて、運転資金等の需要が高まることを踏まえ、年度末の中小企業・小規模事業者に対する金融の円滑化について(3月8日)」の要請をしています。
政府系の、日本政策金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、商工組合中央金庫、信用保証協会連合会です。金融機関である3社はほぼ同様の内容です。政府系金融機関と、民間をバックアップしている保証協会へ出した文書を比較しながら、政府のスタンスを当たりたいと思います。
「年度末における中小企業・小規模事業者等への資金繰り支援について」は、「金融機関との連携・協力に努めながら、迅速かつ積極的に対応しつつ、可能な限り、個々の実情に応じた柔軟かつきめ細やかな対応を図る」としています。
公庫宛の文書では、「実質無利子等となる上限額が引き上げられた新型コロナウイルス感染症特別貸付等について、追加融資の相談が増加することも想定される」が、過去の実績だけでなく、いわゆる事業性評価をして対応するよう求めています。
また、「返済期間・据置期間が到来する既往債務について、返済期間・据置期間の長期の延長等を積極的に提案するなど、実情に応じた最大限柔軟な対応を行うこと」とし、公庫等の政府系金融機関には、「資本性劣後ローン等の積極的な実施」を求めています。
その上、資本性ローンに関しては、「他の金融機関及び関係外部機関等と連携し」「一層積極的な活用に努める」ことを、また、「条件変更時に、経営改善 計画書や資金繰り表等の徴求を省略する等の運用について、中小企業・小規模事業者等に引き続き周知すること」と踏み込んだ要請をしています。
政府系金融機関に対しても、保証協会等に対しても、今後は、「中小企業・小規模事業者に対し、金融面からの支援に留まらず、 コンサルティング機能を十分に発揮し、モニタリング等状況把握や経営支援、財務アドバイスにより一層積極的に取り組んでいくこと」としています。今までの政府系金融機関の範囲を超えた取組です。
特に公庫等政府系金融機関に対しては、認定支援機関を活用して、「令和2年度第3次補正予算において措置する貸付制度等の積極的な活用や今月公募を開始予定の事業再構築補助金」を奨励しています。
- また、保証協会等(民間金融機関も)に対しては、「4月より開始する伴走支援型特別保証制度」、「中小企業再生支援協議会等の施策の効果的な活用や経営サポート会議等の実施」を通じて、「徹底的に支援していくこと」を求めています。
切り貼りになりましたが、政府の「コロナ後」は第3次補正予算の段階で始まっています。今までの融資の歴史になかった「実質無利息・無保証」の民間金融機関の取り扱いは、終わったのです。
確かに、一時的に倒産を起こさない効果はあったかもしれませんが、この5月以降に、返済が始まると、猶予でなくて、休業、廃業が始まるかもしれません。地域金融機関のプロパー分もありますので、無傷で入られません。