こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「中小企業を支える地域金融機関の役割」、今日は、「信用金庫等はウィズコロナにどう対応するのか? その2」です。
「金融調査情報 2020-39 (2021.3.31) ©信金中央金庫 地域・中小企業研究所」では、20 年度の信用金庫の貸出動向に大きな影響を与えた実質無利子・無担保の制度融資については、民間金融機関での申込は 21 年3月までとなる。間もなく始まる 21 年度については、新たに「伴走支援型特別保証制度」(図表 12)が設けられる予定である。
「新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業等が金融機関の継続的な伴走支援を受けながら経営改善等に取り組む場合に、保証料の一部を補助する制度」で、「中小企業は、現況と課題、課題克服のための取組等を記載した「経営行動計画書」を策定、金融機関はフォローアップを行うことが必要となる」制度です。
問題は、この「フォローアップ」です。「経営行動計画書」は、1枚のシートであり、それほど問題とはならないと思いますが、その計画書を実現させるアクションプランと、四半期ごとの報告、さらにはそれに対する「伴走指導」が義務付けられているのです。
また、令和2年度第3次補正予算で、大きな予算をつけた「事業再構築補助金」(3月26日公募開始、4月15日第1回受付)については、ウィズコロナで事業の再構築を計画する中小企業等については、事業を再構築(図表 13)することに加えて、補助金額が 3,000 万円を超える場合は認定経営革新等支援機関である金融機関が参加して事業計画を策定することなどが要件となっています。
「21 年度は、給付金などの補償的な位置づけの支援策に代わり、新たな公的支援制度が始まる。信用金庫における中小企業支援においては、売上急減などショックに伴う資金繰り支援の先にある本業の継続・再構築に向けた支援を行うことが一層重要となろう。」としています。
かつてのリーマンショックにおいて大量に発生した「ゾンビ企業」の解消も出来ていない状況で発生した「コロナ融資」ですので、同じ轍を踏むことなく、確実にフォローをすることで、事業転換や事業承継、あるいは事業再構築のための知恵を金融機関側に求めているのです。
菅総理の発言を聞いていると、政府は、地方に「メガバンク」や「大手商社」の優秀な人材を移住させ、中小企業に、あるいは地域金融機関、行政機関に新しい風を吹き込み、さらに、地方の再興を狙っているようですが、欲張りな政策が実を結ぶまでには、たくさんの課題があり、多くの知恵と汗を流す必要がありそうです。