こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「地域金融機関の使命」今日は、「2010年の中小企業憲章と地域金融機関」です。
5月の連休中の「まん延等防止措置」や「緊急事態宣言」で、爆発的な感染は起きなかったものの、都会から飛び出した若者が動いた北海道や沖縄が「緊急事態宣言」に加えられるなど、決して安心できる状態ではありません.
さて、本日は、大変古い書類ですが2010.06.18(11年前です)に閣議決定された「中小企業憲章」のことです。
金融庁参与である森俊彦氏の最近の本『地域金融の未来-金融機関・経営者・認定支援機関による価値共創 ㈱中央経済社』(2020.11.20)の4-2で、「「中小企業憲章」は中小企業施策の羅針盤」という持論を展開しています。
「中小企業憲章」の前文では、「中小企業は、経済を牽引する力であり、社会の主役である」とし、2010年当時の時代背景の中で、「中小企業がその力と才能を発揮することが、…日本の新しい未来を切り拓く上で不可欠」と位置づけています。
また、「政府が中核となり、国の総力を挙げて、…中小企業が光り輝き、もって、安定的で活力ある経済と豊かな国民生活が実現されるよう、ここに中小企業憲章を定める」としています。
基本原則は、「①経済活力の源泉である中小企業が、その力を思う存分に発揮できるよう支援する、②企業を増やし、③創意工夫で、新しい市場を切り拓く中小企業の挑戦を促す、④公正な市場環境を整える、⑤セーフティネットを整備し、中小企業の安心を確保する」です。
行動指針は、「①中小企業の立場から経営支援を充実・徹底する、②人材の育成・確保を支援する、③起業・新事業展開のしやすい環境を整える、④海外展開を支援する、⑤公正な市場環境を整える、⑥中小企業向けの金融を円滑化する、⑦地域及び社会に貢献できるよう体制を整備する、⑧中小企業への影響を考慮し政策を総合的に進め、政策評価に中小企業の声を活かす」としています。
結びでは、「起業、挑戦意欲、創意工夫の積み重ねが一層活発となるような社会への変革なくしては、この国の将来の将来は危うい」と断じています。「変革の担い手としての中小企業」が果敢に挑戦し、活躍できるような経済社会の実現に向けての決意が「中小企業憲章」であると説明しています。
特に、行動指針の「⑥中小企業向けの金融を円滑化する」の中では、以下のような視点で解説しています。
- 不況、災害などから中小企業を守り、また、経営革新や技術開発などを促すための政策金融や、起業、転業、新事業展開などのための資金供給を充実する
- 金融供与に当たっては、中小企業の知的資産を始め、事業力や経営者の資質を重視し、不動産担保や保証人への依存を減らす
- そのためにも、中小企業の実態に則した会計制度を整え、
- 経営状況の明確化、経営者自身による事業の説明能力の向上、資金調達力の強化を促す
あなたはこの文章をどのように受け止めますか?
私は、この文章を原典に返って全文を読むと、今でも、否、今こそこの精神をもとに、中小企業を強くし、世界で活躍できるよう、コロナから立ち上がって行く事ができるよう政府が全力で対応し、汗をかいて欲しいと思っています。