こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「緊急事態宣言の再延長による経済の行方」について考えます。今日は、「経済的な損失は一体いくらとなっているのか」です。
緊急事態宣言が再び延長されたことから、経済損失のことについて一度おさらいをして、これからのコロナとどのように向き合っていったら良いのかを考えます。今日は、野村総研の「インサイト」に掲載された木内登英氏のコラム「東京など9都道府県の緊急事態宣言が再延長」を参考にお伝えします。
ご存知の通り、政府は、緊急事態宣言を6月20日まで延長することを決めました。東京オリンピックの開催までほぼ1か月前の時期です。既に新たに緊急事態宣言が発令された沖縄県と同じ期限となりました。
3回目の緊急事態宣言は、4月25日に始められ、期間延長はこれで2回目です。やや2か月弱の期間となりました。ゴールデンウイークに合わせて「短期決戦」を狙って実施されたものの、結果的に「解除」する要件には達しませんでした。
当初から、新たな具体的な対策や対応が示されないまま、「精神論」のような菅首相の「希望的観測」に違和感を覚えたのは私だけではないと思います。
「時短・休業要請といった事業者側への規制措置のみで新規感染を抑制することは、限界に近付きつつあるのではないか。この先は、個人の外出、移動を制限する措置が検討される必要があるだろう。」と木内氏は指摘しています。
この決定による6月20日まで約3週間(20日間)の経済損失は、1兆2,420億円と試算され、5月31日までと沖縄県の6月20日までの経済損失と合計すると、10都道府県での緊急事態宣言の経済損失の試算値は、3兆1,790億円です。(木内コラム)
木内氏は、「これは4-6月期の実質GDP成長率を、年率換算で9%押し下げる計算となる。4-6月期の実質GDP成長率が、1-3月期に続いて2四半期連続でのマイナスとなり、景気がいわゆる「三番底」に陥る可能性が高い状況だ。」「宣言の再々延長や対象区域の拡大が実施される場合には、同期の実質GDP成長率は、年率換算で2桁ペース押し下げられる可能性も出てくる」と危惧しています。
確かに、フラストレーションが高まっているのは事実です。同時並行的に進められているワクチン接種についても、省庁の縦割りや自治体への丸投げにより、無駄な費用や労力が使われているように見えます。
イギリスの素早い対応の裏には、政府が特命で立ち上げた「ワクチンの獲得」「ワクチンの接種体制の構築」のプロジェクトがあったことをテレビで放映していたが、「非常時」に対応することのできていない日本国の弱さに唖然としました。この事実と改善についての対応をしていただきたいものです。