こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「令和3年度 成長戦略実行計画案のうち中小企業関係」、第5章、第6章、第7章を飛ばして、今日は、第8章の「事業再構築・事業再生の環境整備」です。
「第5章「人」への投資強化、第6章経済安全保障の確保と集中投資、第7章 ウィズコロナ・ポストコロナの世界における我が国企業のダイナミズムの復活~スタートアップを生み出し、かつ、その規模を拡大する環境の整備」については、関係省庁の検討報告書等お資料も合わせて整理し、ご報告することとします。
したがって、今週は、中小企業や地方創生などの身近な問題を取り上げた章を解説することとし、今週のテーマは、「令和3年度 成長戦略実行計画案のうち中小企業関係」といたしました。
第8章の最初に「コロナ禍の中で、日本企業の債務残高は、(この1年間の中で)52.0兆円増加した(図24)」「債務の過剰感があると感じる企業は、2021年4月に大企業14.5%、中小企業34.5%となっている」と状況判断してい
「事業再構築を進めるためには、債務処理の問題は避けて通ることが出来ないことを踏まえ、事業再構築・事業再生の環境整備を図る。」意義を強調しています。
まず、「大企業・中堅企業の事業再構築・事業再生の環境整備」ですが、資本性資金の供給強化及び優先株の引受け推進をするとしています。政府金融機関の「民間協調融資原則の一時停止」、「資本性劣後ローンの金利水準引下げ」「資本性資金の供給」「優先株の引受けを更に推進する」などの手当を上げています。
また、「私的整理による事業再生を円滑化するため、債権者保護に配慮しつつ、私的整理の利便性の拡大に向けた法制面の検討を図る」「法的整理についても、私的整理である事業再生ADRから法的整理である簡易再生手続への円滑な移行を推進する」とさらに踏み込んだ内容となっています。
それに対し、中小企業については、①中小企業の私的整理等のガイドライン策定検討、 ②経営者保証で経営者が個人破産となり、事業再生の早期決断の阻害要因であり、対応措置を検討、③事業再生に関わる私的整理等に対する金融機関等の取組を促す施策の検討をあげている。
また、釘を刺すように、「事業再構築・事業再生には、様々な手法がある。債務整理はそのオプションの一つであり、本源的な収益力の改善が不可欠である。」とした上で、「事業再構築・事業再生を進めるにあたっては、企業が自律的・持続的な成長に向けた収益力の改善に取り組むことを前提とする」としている。
このことは、従来型の単なる債務の先送りや、市場から本来は退場するべき会社を救済するのではなく、「自律的・持続的な成長に向けた」収益を上げるべく改善に取り組む、努力するする企業を応援するとのスタンスが明確になっているように思われます。