こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
自民党総裁選が終わりました。早速、自民党の幹部人事が執り行われていますが、政権の「ど真ん中」に、麻生、岸田の「大」宏池会の合併への色が漏れ出しています。権力闘争は自民党内の、細田・安倍派の保守派とハト派の宏池会の闘争でもあったようです。麻生さんが「政権のど真ん中で」と言われた意味がわかってきました。本当に泥臭く、あまり見たくないものを見せられているような気がいたします。
さて、今週は、「新しい岸田総理大臣と日本の行方」を紹介します。今日は、「新しい日本型資本主義 新自由主義からの転換」を、その総裁候補の政策パンフレットからお伝えします。
今回の総裁選挙で、「経済政策」について練っておられていたのは、岸田さんだけで、他の候補者の経済政策は見えにくいものでした。特に、明確な言葉は使っていませんでしたが、「アベノミックス」の失敗を新しいカタチで、「新しい日本型の資本主義」を創るとしています。
このコロナ禍で、経済格差が広がり、貧困が確実に進んでいます。多くの大企業が景気判断をみなしている割に、中小企業では、確実に出遅れており、景気の新たな波に乗り切れていないのが実態です。岸田氏は、「成長なくして分配なし」ですが、同時に「分配なくして次の成長なし」も大いなる真実ですと説明しています。
すぐにでも、この格差を埋めるべく対応を急がなくてはならないと思います。総選挙の前であるからこそ、誰が、この苦境を解決するのか、妥当な政策を持っているのは、自民党であるのかが問われるはずです。
「アベノミクス」を「規制緩和・構造改革などの新自由主義的政策は確かに我が国経済の体質強化と成長をもたらしました。他方で、富める者と富まざる者、持てる者と持たざる者の分断も生んできました。成長のみ、規制緩和・構造改革のみでは現実の幸せには繋がっていきません。」と総括し、新たな対応の必要性を訴えています。
それが、岸田市の提唱する「成長と分配の好循環による新たな日本型資本主義の構築」です。「そのため、「新しい日本型資本主義」構想会議(仮称)を設置し、ポストコロナ時代の経済社会ビジョンを策定」するとしています。「国民を幸福にする成長戦略」と「令和版所得倍増のための分配施策」を進めます。」としています。ところで、「所得倍増政策」の池田勇人元総理は広島選挙区の大先輩です。
また、この成長と分配の具体的な施策として「成長戦略 岸田4本柱」「分配施策 岸田4本柱」をあげています。
「成長戦略」には、①科学技術立国、②経済安全保障、③デジタル田園都市国家構想、④人生100年時代の不安解消を挙げています。
ここでは、「10兆円規模の大学ファンド」「クリーン・エネルギー戦略」「経済安全保障推進法」(仮称)を策定とDFFT(自由で信頼あるデータ流通)を推進。経済安全保障・DFFT を担当する専任大臣設置するだけでなく、デジタル化を地方に広げるためにデジタル推進委員を全国に展開するとしています。さらに、働き方と関係なく、働く方は誰でも加入で
きる「勤労者皆社会保険」を実現して行くとしています。
「分配戦略」には、①三方良の経済を実現する「下請けいじめゼロ」、②子育て世帯の住居費・教育費を支援、③あなたの所得が増える「公的価格の抜本的見直し」、④公的分配を担う財政の単年度主義の弊害是正をあげています。
少しわかりにくいですが、大企業に対し、株主、従業員、取引先も恩恵が受けられる「3方良し」の経営を強く要請するとしていますし、子育て世帯の住居費・教育費を支援、中間層の拡大に向け、分配機能を強化し、所得を引き上げる、「令和版所得倍増」を目指すとしています。
特に、子育て世帯のる住居費・教育費について、支援を強化。このコロナ禍でその過酷さが表面化した「看護師、介護士、幼稚園教諭、保育士など」については、「公的価格評価検討委員会(仮称)」を設置し、公的価格を抜本的に見直しするとしています。
最後に、企業に長期的視点を求めることと同様、政府も、科学技術の振興や経済安保などの国家課題に計画的に取り組む、ともしました。
多くの具体策については、経済界も概ね了解しているのでしょうし、今後の日本経済の回復や、世界経済から取り残されないためには、新たなスタートアップ企業を応援するなど、従来型の起業支援だけでは足りないでしょうし、企業も、従業員も新しいデジタル化の時代に生き残るための武装が必要なのかもしれません。