こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今日は、岸田総理の所信表明演説の「新しい資本主義」のうち、分配戦略を説明していきます。
先日も指摘したが、原資があっての分配なので、「成長戦略」が、本当に軌道に載せられるのか、従来の大企業中心の、輸出中心の日本経済を脱却できるのか?5G、ビヨンド5Gを支える「政治」であってほしいと思います。
「第1の柱は、働く人への分配機能の強化」です。「企業が、長期的な視点に立って、株主だけではなく、従業員も、取引先も恩恵を受けられる「三方良し」の経営を行うことが重要です。」さらに「非財務情報開示の充実」、「四半期開示の見直し」などに触れたことは画期的です。アメリカ的な市場への開示を変えることができるかは、大変なことだと思います。
「労働分配率向上に向けて賃上げを行う企業への税制支援を抜本強化します。」というのも新たな対応です。アメリカの時給が30ドル(3,300円)であるのに、日本の最低賃金が1,000円であることを疑問に思います。こんなことでは、この国で頑張ってくれる若者も、老人も、女性もいなくなってしまいます。
「第2の柱は、中間層の拡大、そして少子化対策」です。
「中間層の拡大に向け、成長の恩恵を受けられていない方々に対して、国による分配機能を強化します。」については、よく理解できませんでした。「出世払い」を行う仕組みや、子育て支援を促進するとしています。「子ども庁」を公約とした野田大臣の活躍を期待します。
「第3の柱は、看護、介護、保育などの現場で働いている方々の収入を増やしていくこと」です。あまりに具体的な対策です。「新型コロナ、そして、少子高齢化への対応の最前線にいる皆さんの収入を増やしていきます。そのために、公的価格評価検討委員会を設置し、公的価格の在り方を抜本的に見直します。」としています。
「第4の柱は、公的分配を担う、財政の単年度主義の弊害是正」です。「科学技術の振興、経済安全保障、重要インフラの整備などの国家課題に計画的に取り組み」、「地方活性化に向けた基盤づくりにも積極的に投資します。」とまとめています。
なお、政策の連続のために、東日本大震災の「被災者支援、産業・生業(なりわい)再建、福島の復興・再生」、「農林水産業の高付加価値化と輸出力強化」「家族農業や中山間地農業の持つ多面的な機能を維持」、「老朽化対策を含め、防災・減災、国土強靱化の強化」、「高速道路、新幹線など、交通、物流インフラの整備を推進」など、網羅的にそれぞれの業界にリップサービスをしています。
大阪のために、「2025年大阪・関西万博」や、安倍元総理に「観光立国復活に向けた観光業支援、文化立国に向けた地域の文化、芸術への支援強化にも取り組みます。」とお約束しています。
確かに、所信表明なのですが、もっと、「岸田カラー」を明確にしなければ、と思ってしまいます。国会では、このような玉虫色が好みかもしれませんが、国民は、安倍・菅政権のあとの岸田政権に「新しい色」を期待しているのだと思います。立憲民主党へのエールを送るのではありませんが、大いにこの国の将来と、国民にわかりやすい、政治不信を解消してくれるような政治こそが、日本の新しい経済を引っ張ってくれるものと期待しています。