こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「「経済安全保障法制準備室」が設置されました」と題して解説いたします。今日は、「新国際秩序創造戦略本部 中間取りまとめ ~「経済財政運営と改革の基本方針2021」に向けた提言 (令和3 年5月27日) その1」です。
自由民主党 政務調査会 新国際秩序創造戦略本部は、『 中間取りまとめ ~「経済財政運営と改革の基本方針2021」に向けた提言 ~』を政府に提言しています。この内容は、大きくは、「戦略的自律性の確保」に割かれ、その上で「戦略性不可欠性の維持・強化・獲得」と「技術の保全・育成」について書かれています。また、「経済安全保障体制の抜本的強化」にも触れ、「経済安全保障戦略の策定」を提言しています。
今日は(その1)で、メインテーマである「戦略的自律性の確保」各産業に置けるリスクや脆弱性とその対策を紹介します。
特に、安全保障上で「重要インフラ」とされる「エネルギー、情報通信、交通・運輸、医療、金融」分野で、個別の産業の個別のリスクと共通のリスク(災害、サイバーセキュリティ、サプライチェーンなど)も挙げて、「我が国の基幹産業の脆弱性」を調べられています。
各産業のリスクや脆弱性をリストアップしています。
1.エネルギー
● 電力の安定供給及び安全の確保 ● サイバーセキュリティ ● 脱炭素化に向けた取組 ● 資源の安定供給
2.情報通信
● ネットワークの強靭化 ● サイバーセキュリティ ● クラウドサービス ● 研究開発・産業基盤強化のための資金の継続的確保
3.交通・運輸
● インフラの強靭化の推進 ● 安全対策の充実・テロ等対策の推進 ● 海上運送の安定化 ● 国際競争力強化等による製造基盤・技術基盤の維持 ● 新型コロナウイルス感染症の対策
4.金融
● モニタリングの強化 ● 金融システムの強靭化 ● 情報セキュリティ ● 暗号技術の高度化のための取組 ● サイバーセキュリティ ● コーポレート・ガバナンス・コード ● 中央銀行デジタル通貨
5.医療
● AMED(日本医療研究開発機構)を通じた研究開発支援の強化 ● 国立感染症研究所の機能強化 ● ワクチン・治療薬の研究開発能力の強化 ● 緊急時における薬事承認等の制度の検討 ● サプライチェーン ● 緊急時における生産・売り渡し等の制度の検討 ● 医療関係情報のデジタル化の加速 ● サイバーセキュリティ、情報セキュリティ
下線(小堀)をつけたサイバーセキュリティを「共通リスク」としたほか、共通のリスクとして、「災害と強靭化」及び「サプライチェーン」をあげ、業法の点検・見直しを求めています。
確かに、重要産業の安全保障体制を強化することには異論はありませんが、今回のコロナ禍を持って、色々な経験もした訳ですが、従来の貿易や関係を国内に戻すことだけが「是」ではないことを理解した上で、内向きになって欧米での「愛国的」な右傾化が起こることは注意しなくてはなりません。