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認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、(コロナウイルス変異株 オミクロン株を知る」と題して解説いたします。今日は、「オミクロン株の危険性の評価」です
日本医師会の中川俊男会長は12月1日の定例記者会見で、新たな変異株「オミクロン株」やワクチンの追加接種について見解を示しています。
従来、日本医師会は、ワクチンの追加接種に関し、「基本的には8か月経過での接種であり、6か月経過での接種は例外的取り扱いにすべきである」としてきました。しかし、この度のオミクロン株の急速な拡大懸念を踏まえ、ワクチンの確保、接種体制が整った自治体から順次、前倒し接種を進める考えも必要とその方針を変更されました。
正直、岸田総理の外国人の入国ストップと同様、素早い懸念表明と方針変更に「危機感」が伺えます。
国立感染症研究所の「SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第2報)2021年11月28日」によると
「オミクロン株は基準株と比較し、スパイクタンパク質に30か所のアミノ酸置換(以下、便宜的に「変異」と呼ぶ。)を有し、3か所の小欠損と1か所の挿入部位を持つ特徴がある。このうち15か所の変異は受容体結合部位(Receptor binding protein; RBD; residues 319-541)に存在する(ECDC. Threat Assessment Brief)。」としています。(下線 小堀)
また、「オミクロン株に共通するスパイクタンパク質の変異のうち、H655Y、N679K、P681HはS1/S2フリン開裂部位近傍の変異であり、細胞への侵入しやすさに関連する可能性がある。nsp6における105-107欠失はアルファ株、ベータ株、ガンマ株、ラムダ株にも存在する変異であり、免疫逃避に寄与する可能性や感染・伝播性を高める可能性がある。ヌクレオカプシドタンパク質におけるR203K、G204R変異はアルファ株、ガンマ株、ラムダ株にも存在し、感染・伝播性を高める可能性がある(Department Health, South Africa. SARS-CoV-2 Sequencing & New Variant Update 25)。(下線 小堀)
どの指摘も、変異が多く複雑であることと、「細胞への侵入しやすさ」「免疫逃避に寄与する」「感染・伝播性を高める可能性」という警鐘を鳴らしています。
国立感染症研究所のこのレポートにおける「評価」は、まだ出ていないですが、「感染・伝播性への影響」ついては、「オミクロン株の著しい感染・伝播性の高さが懸念される(WHO: Classification of Omicron (B.1.1.529) , ECDC; Threat Assessment Brief)」としています。
また、免疫への影響については、「オミクロン株の有する変異は、…感染・伝播性の増加、既存のワクチン効果の著しい低下、及び再感染リスクの増加が強く懸念される (ECDC; Threat Assessment Brief) 」と厳しい評価です。
しかし、「重篤度への影響」については、「重篤度の変化については、十分な疫学情報がなく不明」としていますし、「診断への影響」では、「PCR検査法」「SARS-CoV-2PCR診断キット」で検出可能としています。抗原定性検査キットについては、南アフリカ政府において検証作業が進められているとしています。
同時に、「これまで多くの国で流行の主体となっているデルタ株ではS遺伝子が検出される」ので、これがないことを「オミクロン株の代理マーカー」とできるとしています。
簡単には片付けられる変異株ではなさそうですが、重症化や死亡者数の動きを確認しながら、パニックにならないようにしたいものです。世界中が落ち着くには、あと1~2年かかるのでしょうか。