こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「「令和4年度予算案の概要」を読む 国立国会図書館の報告」と題して解説いたします。今日は、「予算編成過程」です。
すでに、補正予算の概要については、私のブログの2021年11月29日~2021年12月3日の機関、「令和3年度(2021年度)補正予算と経済対策」として解説しています。内容的には多少ラップするかのしれませんが、国立国会図書館「調査と情報 N.1168 (202.1.27)」で、調査及び立法考査局 財政金融課の瀬古雄祐氏のレポートを取り上げます。
政府は、令和3(2021)年12 月24 日に、令和4 年度予算案(以下「予算案」)を閣議決定し、第208 回国会(常会)(令和4(2022)年1 月17 日召集)に提出されました。
すでに、令和3 年度補正予算(以下「補正予算」)が令和3 年12 月20 日に成立しており、この補正予算と一体的に編成するとされた予算の一般会計の歳入歳出総額は過去最大の107 兆5964 億円です。
岸田総理は、10月4日に菅総理に変わって新しい総理大臣になると、そのまま10月14日に解散総選挙を行いました。自由民主党の総裁選挙の余韻が残っている中で、野党の政策が国民に届かないままの総選挙でした。まさに、「自民党の広告」がされた後の選挙でした。
したがって、野党も、自民党の政策と同様に「バラマキ」色の強い、公約を掲げたことから、現政権の自民・公明の与党の過半数を占めるのは自明でした。
結果的に、岸田総理の本来の「財政規律」はどこかに飛んでしまい、安倍、菅の「アベノミクス」の延長のような歳出を拡大し続ける状況が続いています。
菅総理の「骨太の方針2021」策定過程で、財政審議会の建議があったことは、このブログの2,021年6月21日~25日に「財政健全化に向けた建議の概要」として取り上げましたが、現在も、基本は、「経済あっての財政」の方針は変わっていないようです。
すなわち、瀬古氏は、「骨太の方針2021」を以下のように取りまとめています。
- 令和7(2025)年度の国・地方の基礎的財政収支(プライマリー・バランス(Primary Balance))の黒字化
- 「債務残高対GDP比の安定的な引下げ」を同時に目指すとしている政府の現行の財政健全化目標を堅持する方向性の明示。
- ただし、新型コロナのために不安定な経済財政状況を踏まえ、令和3 年度内に、新型コロナの経済財政への影響の検証を行い、目標年度を再確認すること。
- 加えて、令和4 年度から令和6(2024)年度までの3 年間、令和3 年度までと同様の歳出改革努力を継続する。
政権を維持するためには、「いろいろな意見を聞く」ことも必要ですが、大きな派閥に飲まれてしまわないことを祈るばかりです。