こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「令和4年度予算案の概要(国立国会図書館)」 と題して解説いたします。今日は、「「新しい資本主義」の実現に向けた経費」です。
このレポートは、国立国会図書館「調査と情報 N.1168 (202.1.27)」であり、調査及び立法考査局 財政金融課の瀬古雄祐氏が書かれたものです。先週の「予算編成過程」に引き続きご紹介します。
岸田総理の「新しい資本主義」の実現に向けた経費いついては、「成長戦略」と「分配戦略」に分けて説明されています。
「成長戦略」いつては、「「科学技術立国」の観点から、デジタル、グリーン、量子、AI、宇宙、次世代半導体等の研 究開発の推進等の経費として、科学技術振興費には過去最高の 1 兆 3788 億円(前年度比 1.1% 増)が計上された。」としていますが、私には、1.1%アップの予算が、新しい戦略によるものだとは到底思えません。
また、「「デジタル田園都市国家構想」の実現に向けた経費として、…デジタル庁に 4720 億円、…地方創生推進交付金(1000 億円)…、自治体の創意によるデジタル技術の実装等を支援」と解説しています。
私の目には、デジタル田園構想は、5Gを地方に展開して、人口減の地方再生のためにであって、あちこちで使われている「地方創生」は、従来の未整備事業申請に「コロナ」「デジタル」という「呪文」を貼付していたら通るための予算に見えます。
次に、分配戦略です。「政府は、看護、介護、保育、幼児教育等の現場で働く職員につき、収入を 3%程度引き上げるための措置を実施する」としています。
医療、看護、介護、保育、幼児教育の現場は、「小規模事業」であって、これらの増額分が経営者の懐に入って、従業員に反映されたか否かは追跡をしない限り、不確かであると思います。この報告書でも、「予算措置が執行面で確実に賃金に反映されるよう、適切な担保策を講じること としている。」のですが、いかがなものでしょうか。
もう一度、新年度予算を見てください。ここに縦割りの官僚の綱引きで、あるいは政治家の近視眼的な横やりが「大きく変化する」ことを阻害しているように思えてなりません。