こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
ロシアのウクライナ侵攻は、まだ停戦さえできていません。毎日、戦争の状況が世界に配信される新たな戦争です。また、世界が以前とは違う規模で依存関係にあります。欧米諸国が、ロシアとの関係を「断絶」することで、ロシアと直接関係の薄い国においても、多くの問題が発生してきます。
さて、今週は、「ロシアのウクライナ侵攻と日本経済への影響」と題して、色々な識者が解説している内容を紹介します。今日は、「経済制裁によるロシア経済の悪化はどのような影響を世界に与えるのか」です。
OECDの3月17日の記者会見と、「Economic and Social Impacts and Policy Implications of the War in Ukraine」(ウクライナ戦争の経済的および社会的影響と政策への影響)のサイトのデータを使って解説します。
OECDは、「ウクライナの人々に対するロシアの戦争は、…進行中の人道的災害を超えて、経済的被害はすでに世界中で感じられており、リスクはますます深刻になっています。」と現状を認識し、「OECDは、この紛争の結果として、今年の世界経済成長率は1パーセントポイント以上低下すると予測」し、同時に世界中で、「高いインフレ率は、合計でさらに約2.5パーセントポイント上昇する可能性があります。」と成長の腰折れと、インフレ懸念を表明しています。
「すでに約300万人がウクライナから逃げ出し、数週間後にはさらに多くの難民の波が予想されています。ヨーロッパでは、これは最近のシリア難民危機の結果よりもはるかに高いです。これまでほとんどの難民の流れは近隣諸国に集中してきましたが、OECDはこの課題を管理するためにEUの連帯を強化することを求めています。」と報告しています。
また、経済に関しては、直近のデータを活用して、「商品価格は急激に上昇しています。ロシアとウクライナは合わせて世界の小麦輸出の約3分の1を占めており、ニッケルやパラジウムなどの産業で使用される肥料や金属の重要な生産国です。小麦、トウモロコシ、肥料の混乱は、世界中で飢餓と食糧不安を引き起こすリスクがあります。金属価格の高騰は、航空機、自動車、チップ製造などの幅広い業界に影響を与える可能性があります。」(注 2022.01の平均値と2022.02.24~03.14の機関との比較)と指摘しています。
また、「ロシアが世界の天然ガスの約16%と石油の11%を供給しているため、エネルギー価格は驚くほど急上昇しています。特にヨーロッパはロシアのガスと石油に大きく依存しています。ヨーロッパのガススポット価格は現在、1年前の10倍以上高くなっていますが、石油のコストは同期間にほぼ2倍になっています。価格ショックは家計を傷つけ、世界中の商品やサービスの生産を混乱させるでしょう。」としています。
日本とロシアとの直接的な貿易の内容をもって「微々たる影響しかない」言っている方もいらっしゃいますが、どうもそうではなさそうです。しっかりと平和な世界を実現しなくてはならないことを発信しましょう。