こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
コロナ感染者が前週に比較して「増」となる日が2週間連続続いています。再び落ち着かない状況になってきています。
今週は、「経済秩序の激動期における経済産業政策の方向性」についてお伝えします。
今日は、「成長志向型の資源自律経済の確立」です。
基本的考え方は、以下の通りです。
「コロナ禍やウクライナ情勢に端を発した物資や資源の供給制約が断続的に発生」…「今後同様の供給リスクはさらに高まっていく可能性」があるとしています。
さらに、「新興国を中心に世界人口が増加し、豊かになることで、世界的に資源消費が増大。それにより、汎用的な工業用品や消費財も含めて、需給の逼迫がさらに進行する懸念」があるとしています。
ロシアや中国の行動から「物資や資源を特定の国に依存し続けることは、中長期的に経済の 脆弱性を高め、国際競争力の低下につながるおそれがある」と警鐘を鳴らしています。ロシアでは、エネルギーや食料、鉱物資源などですし、中国には、日本の産業が輸出入で大きなシェアがあり、その供給を得なければ生産ができないレベルとなっています。
「そのため、安全保障を目的とした半導体・医薬品・希少金属等の戦略的自律性・不可欠性の確保*や、環境負荷低減を目的とした3R (Reuse, Reduce, Recycle)・廃棄物対策では必ずしもカバーされない領域における供給制約への対策も講じていく必要がある」と断じています。
さらに、「我が国の資源賦存量やコスト等を踏まえると、物資や資源の完全な「自立」や「自給」は現実的ではないが、今後、自律性を確保して持続的に成長していくためには、国際的な供給途絶リスクをできる限りコントロールし、経済の強靱化を進めることが不可欠となる。 汎用的な工業用品や消費財も射程に含め、資源循環経済政策の再構築等により「成長志向型の資源自律経済」の確立を目指すべきではないか」としています。
「我が国はこれまでも資源循環政策に取り組んできたが、これまでの取組の課題はどこに あり、今後どのような方向性で取り組むべきか。」
成長志向型の資源自律経済の鍵となる4類型として、以下の4項目を挙げています。
- 資源の再利用・再資源化(1xn)
- 設計段階からリユース・リサイクルを前提とした製品の普及
- あらゆる製品について低コストで高い水準の資源循環率を実現
- 廃棄物を資源と捉えて徹底的に有効活用する方向へ。
- 資源の生成(0→1) バイオものづくり技術により、資源輸入に頼らずにプラスチックや繊維といった高品質・低環境負 荷の素材・製品が生産可能に。
- 資源の共有(1/n)
- 自動車・宿泊サービスにとどまらずシェアリング・エコノミーが拡大
- 「フローからス トックへ」、「保有から利用へ」と経済のダイナミズムが転換。
- 資源の長期利用(1+n)
- 服飾品や住宅など、古いものを長く使うことがブランド価値として認識
- レストア・リメイク・リノベーションビジネスやセカンダリー市場が発展。
かつて石油ショックであったとき、小型車で世界を席巻し、排ガス規制にいち早く対応した日本の技術にプライドを持っている方がたくさんおられると思います。いまや、日本は、循環経済の先進国として、そのビジョンを輸出し、共有して、世界の物的な豊かさを新興国と共有しながら、平和を構築していく国にならなくてはならないと思います。