こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
コロナ感染者が「急増しています。再び落ち着かない状況になってきています。
今週は、「経済秩序の激動期における経済産業政策の方向性」についてお伝えします。
今日は、「Web 3.0の可能性と政策対応」です。
「地理的制約や資源制約に縛られず、サイバー空間における新たな成長フロンティアとなり得るWeb 3.0に注目が集まっている。」としたうえで、「Web 3.0という足下の新たな動きは、今後の日本経済にどのようなチャンス・リスクをも たらすか。この新たな経済的フロンティアにおける政府の役割はどうあるべきか。」と投げかけています。
「今やブロックチェーンです」と言われても、うまく説明できない私です。書かれている内容を紹介します。
デジタル技術の発展に合わせて、Web社会を3つの段階に分けて捉える考え方があるようです。
【Web 1.0】:インターネット導入初期の段階。
⇒【Web 2.0】:SNS(Twitter、Facebook等)が生み出され、双方向のコミュニケーション
⇒【Web 3.0】:ブロックチェーンによる相互認証、データの唯一性・真正性、改ざんに対する堅牢性に支えられて、 個人がデータを所有・管理し、中央集権不在で個人同士が自由につながり交流・取引する世界。
「Web 3.0は新たな経済活動のフロンティアとして期待される一方、非集権的であるがゆえに、金融システムへの影響や制裁逃れ・資金洗浄・詐欺への利用などのリスク」もあるようです。
この「Web 3.0による日本の経済社会のアップデート」:については、(あり得るシナリオの例)としていろいろな想定をして検討が進んでいるようです。
①グローバルに稼げる「価値創造経済」への転換
➢ グローバル展開を前提とした挑戦が次々と生まれる経済
➢ 誰もが価値創造に貢献し、その見返りを受けられる経済
➢ クリエイティブ産業大国としての日本復活
②社会課題解決型の新たな市場の創出
➢ 地理的制約の克服による自由で豊かなライフスタイルの実現
➢ 資源制約に縛られない新たな成長フロンティアとしての循環経済の実現
③産業活動の最適化・強靱化
➢ より安く、早く、安定したサービスの提供。
➢ サプライチェーン透明化による効率性と強靱性の同時実現
➢ サイバー攻撃に強くデータが自由に流通する経済の実現
⇒今後の技術革新、ビジネスモデル、規制、産業振興等の動向によりどのようなシナリオをたどるかが左右される。
「米欧政府は、Web 3.0における自国の競争力強化・グローバルハブ化に向けて取り組み始めたところ」です。「シンガポール・UAE等一部の国では、優遇税制等の支援策により企業誘致が先行」しています。しかし、「金融システムに与えるリスク等を踏まえ、各国は規制と振興のバランスを模索している状況」という評価です。
また[Web 3.0を巡る政策課題]は、まだ、「税、会計、法制度、知財、消費者保護、標準などの国内制度が新たなビジネス実態に追いついていない」ことです。
「より良い事業環境を求める企業の海外流出」…させることなく、「グローバル人材を惹きつける先進的な環境整備まで」政府が主導して「行う必要があるのではないか」ともしています。 さらに、「政府としても縦割りを超えたアジャイルな対応が必要。規制と振興のバランスに留意しつつ、政府全体で取り組む必要がある」と踏み込んでいます。
参考として3つの言葉を紹介します。
(参考1)ブロックチェーン技術
一つ一つの取引履歴(ブロック)が1本の鎖のようにつながる形で情報を記録する技術。安全性が高いとされる。また、全ての完全な取引データを幾つかの主体が同時に管理・保存するシステムを採用。中央サーバの不要化、データの真正性の確保によって、サーバ停止、データ改ざん等の攻撃に強い経済に。ボーダレスなビジネス展開も容易になるとしています。
(参考2)DAO(Decentralized Autonomous Organization, 分散型自律組織)
DAOでは、組織の理念に賛同する者が、意思決定に関与できる機能を有したガバナンストークンを保有(≒出資)し、組織運営に参画。所有と経営が一致することで、事業成功に向けたインセンティブが共有される。意思決定のルールをプログラムで定めて自動化し、取引記録を開示することで 保有者構成や財務状況の透明性を高めるなど、従来できなかった組織運営も可能になるといいます。
(参考3)NFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)
偽造・改ざん不能のデジタルデータであり、ブロックチェーン上で、デジタルデータに唯一性(非代替性)を付与する機能を持ち、取引履歴を追跡可能となります。デザイナーやアートの取引が新たな経済価値を繰り返し生む事業に生まれ変わるのかもしれません。