こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、あまりにオミクロン株の感染が急激で、何度目かのコロナを取り上げました。
今日は、「新型コロナ後遺症のこと」です。
昨日触れた山中伸弥先生と尾身茂会長の対談を調べていたら、なんと山中先生は、2020年3月15日にすでに「山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信」というブログのサイトを運営されていて、「科学的に正しい情報発信」をしてくれています。
今日取り上げるのは、山生先生が注目し、自身のブログで「くk露木先生が更新されました」と信頼している黒木登志夫先生の発表している資料(COVID-19 TK-File (41) ⽇本版 CDC と後遺症 2022 年 7 ⽉ 14 ⽇)です。
山中先生は、黒木先生のことを以下のように紹介しています。「黒木登志夫先生は、私が尊敬する癌研究者であり、サイエンスライターでもあります。岐阜大の学長も務められました。新型コロナウイルスに関する情報を、様々な角度から解説されています。」と。
まず、後遺症の件ですが、CDCの解説が要領よくまとめられていると評価しています。
「LONG COVIDまたはCOVID後の状態 2022年7月11日更新」https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/long-term-effects/index.html
その後遺症については、「COVID後遺症の人は、感染後4週間以上、さらには数か月続く可能性のあるさまざまな症状を示す可能性があります。症状が消えたり、再発したりすることもあります。」
さらに、「COVID後の状態は、すべての人に同じように影響するわけではありません。後遺症は、…さまざまなタイプおよびさまざまな期間にわたって発生する症状の組み合わせによる健康上の問題を経験…。ほとんどの患者の症状は時間とともにゆっくりと改善します。ただし、一部の人々にとっては、…病気の後、数か月、場合によっては数年続くことがあり、障害を引き起こすこともあります。」としています。
その症状としては、以下のようにリストされています・
- 一般的な症状としては、◦日常生活に支障をきたす疲労感や倦怠感、◦肉体的または精神的な努力の後に悪化する症状(「運動後の倦怠感」)◦熱、
- 呼吸器・心臓の症状では、◦呼吸困難又は息切れ、◦咳、◦胸痛、◦心臓の動悸
- 神経学的症状では、◦思考または集中の困難(「脳の霧」)◦頭痛、◦睡眠障害、◦立ちくらみ、◦しびれ感、◦匂いや味の変化、◦うつ病や不安
- 消化器症状では、◦下痢、◦胃痛
- その他の症状では、◦関節や筋肉の痛み、◦発疹、◦月経周期の変化
また、治療後の「定期的な血液検査、胸部X線、心電図の臨床評価」では確認できない可能性があり、「数週間または数ヶ月続く症状を伴う多臓器疾患(心臓、肺、腎臓、皮膚、脳)または自己免疫異常」もあるようです。
あるいは「重症化した方が集中治療を受けた後、集中治療後症候群やPICSなどの問題」が取り上げられています。「筋力低下、思考と判断の問題、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状」があるとのことです。
なお、LONG COVIDとして、長くその後遺症に悩まされる人も出てきています。それは、感染した際、子供や若者は軽傷が多いとされていましたが、後遺症では、同じように厳しい症状に悩まされているとの報告内容です。
次に、その原因を示した資料としてWhat causes Long Covid? Here are the three leading theories | Science | AAAS(Science誌)を紹介しています。
https://www.science.org/content/article/what-causes-long-covid-three-leading-theories
その原因は、「①小さな⾎栓、②残存するウイルスとその破⽚、③感染によって引き起こされた免疫障害」の3つに分けて紹介しています。
①⼩さな⾎栓(Tiny blood clots)は、「肺、脳などで⾒つかるような⼩さな⾎栓が様々な症状の原因…血栓は、初期の COVID にも⾒つかる」
②ウイルスの居残り(Persistent virus)は、「COVID-19 患者 44 ⼈の解剖の結果…44 ⼈全員の脳、筋⾁、腸、肺などの広い臓器にウイルス RNA が残存…。無症状感染者でもウイルス RNA が検出…。…後遺症の患者の便、尿、⾎漿にはウイルス RNA をもっている…。
③⼿に負えない免疫システム(Haywire immune system)は、「後遺症の患者は⾃然免疫が異常に活性化され、インターフェロンが感染後 8 カ⽉を経ても、⾼いレベル…。…Yale ⼤学の岩崎のグループはマウスを CoV-2 で感染させると、脳に炎症が⽣じることを⾒いだした。…後遺症を⼀つのカテゴリーに収めることは難しい…。
さらに、死んだ腸の上⽪細胞(画⾯ いっぱいを占めている細胞)の表⾯のウイルスの幽霊(⼈⼯的に⻘⾊に染めている)。感染後数ヶ⽉後にも⾒つかるとのレポート(コロナウイルスの「亡霊」が腸に何カ⽉も残留 | Nature ダイジェスト | Nature Portfolio (natureasia.com)や大脳に意思決定に重要な役割を果たす「眼窩前頭⽪ 質(Orbiofrontal cortex)の厚さの変化があるとのレポート(SARS-CoV-2 is associated with changes in brain structure in UK Biobank | Nature)なども紹介されています。(下線 小堀)
この報告書では、実際にコロナにかかられた元豊中市⺠病院院⻑ ⾼⾒元敞先生(86歳)の“コロナ感染、後遺症闘病記” が掲載されていますが、この具体例は別な機会に紹介します。