こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「世界経済」も、米国が金利上昇で景気がどうなるのか、中国では、ゼロコロナ政策と不動産不況が経済を減速させています。これらを識者はどのように分析しているのでしょうか?今週は、大和総研のいくつかのレポートを取り上げて紹介する予定です。
今日は、それに先立って、「パウエル議長のジャクソンホールでの経済見通しの講演内容」です。世界の注目を集めている講演です。
パウエル議長は、講演の冒頭で、次のように語り始めています。
「金利の上昇と成長鈍化と労働市場の悪化は、家計や企業に何らかの痛みをもたらす。これは、インフレを抑制するためのコストだ。」
「物価安定の回復に失敗すれば、はるかに大きな痛みとなる。物価安定を回復するためには、引き締め政策をしばらく維持する必要がありそうだ。歴史は時期尚早な金融緩和を強く戒めている。」
「9月会合で利上げ幅は、今後のデータや経済見通しを総合的に判断することになる。」(日本経済新聞/映像 2022.08.27 10:30 字幕参照)
さて、この報道が世界を駆け回り、ニューヨークダウは、1,000ドル以上も下落しました。ある意味で、市場のブーイングなのかもしれません。商品市場も原油を除くすべてが下がり、株価も暴落しました。
これからも、米国の利上げが続きそうです。市場がすでに来年の後半の利下げを織り込んでいることけん制したことから、市場は「タカ派」であるパウエル議長発言に反応したようです。
ロイター通信(2022年8月27日1:08 午前)は、各所の市場関係者の見解を紹介しています。
例えば、BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略主任イアン・リンジェン氏は、「8月の消費者物価指数(CPI)を確認するまで、…0.75%もしくは0.50%利上げの議論は継続」…「FRBが利上げ完了後、高水準の金利を異例なほど長期間維持するという考えと一致している」との予想をしているようです。
また、アライアンス・バーンスタイン(ニューヨーク)のシニアエコノミスト、エリック・ウィノグラッド氏は、「FRBがインフレ抑制に苦戦しているため、トレンドを下回る成長と持続的な金融引き締めが続くと予想…株式市場は、金利が予想以上に長く上昇し続ける可能性があるという見通しにより多少伸び悩むかも知れないが、われわれはそれをサプライズとは考えていない。」としています。
さらにING(ロンドン)のシニア金利ストラテジスト、アントワーヌ・ブーベ氏は、「予想通りタカ派的な内容…連邦準備理事会(FRB)のインフレとの戦いはまだ終わっていないという、パウエル議長のメッセージは明確…。FRBは来年に入っても利下げを急がないという他の連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーのコメントを暗黙のうちに支持した。」と伝えています。
さて、土日のため、日本の識者の反応や今後の日本経済に対しての影響については、今日(8/29)の株式市場の数字と、各識者の見解が出てくると思います。日銀総裁の辞任が2023年4月とすると、少なくともそれまでは、米国の金利差によって、円安は拡大して輸入物価は大きく上がり続けることになりそうです。