こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「世界経済」も、米国が金利上昇で景気がどうなるのか、中国では、ゼロコロナ政策と不動産不況が経済を減速させています。これらを識者はどのように分析しているのでしょうか?今週は、大和総研のいくつかのレポートを取り上げて紹介いたしました。
パウエル議長の短い講演から1週間、株価は暴落し、円ドルは最近では最安値になってきました。これから、日本経済はそのようになっていくのでしょうか?
大和総研「経済予測 2022.08.22」では、「日本経済見通し:2022 年 8 月 経済見通しを改訂/ウィズコロナに向けた消費行動正常化の課題は?」と題して、5名のエコノミストが協働して今後の見通しを明らかにしています。
大和総研は、「2022 年 4-6 月期の GDP1 次速報の公表を受け、経済見通しを改訂した。実質 GDP 成長率 は 2022 年度で+2.6%、2023 年度で+1.8%と見込む」としています。
確かに、東京での感染者数が20,000人を切ったとはいえ、全国で毎日15万人以上、やがて累計感染者数は、2千万人台に達しようとしています。同時に、「新型コロナウイルスの感染症法上の扱いの見直しや、ワクチン追加接種の効果」をして、「経済活動の正常化が進展すると想定している」とするのが、大和総研のメインシナリオです。
「厳しい外部環境下で輸出を中心に下振れリスクが大きいものの」、今後のプラス成長の要因として「①日本人のサービス消費、②訪日外客(インバウンド)消費、③自動車生産」を上げています。
「足元では日本でも新型コロナウイルスの感染症法上の扱いの見直しについて議論が始まっている。コロナ関連の制度見直しや新型ワクチンの普及は旅行や外食、娯楽などの需要を底上げするだろう」と、非常に楽観的な予想をされています。
ところで、野村総研の木内氏はコラム「ジャクソンホールで改めて示されたFRBの『景気を犠牲にしても物価高を定着させない』という強い意志」において、「現状では、FF金利は年末から来年初めにかけて3%台後半の水準に達し、その後は景気減速、物価上昇率の緩和の兆候を示す指標を受けて横ばい、つまりFRBの金融政策は様子見姿勢に転じるものとみておきたい」と。
また、「FRBの金融政策が景気に本格的に悪影響を与えるのはこれから」として、これから先、「景気減速の兆候が広がり、企業、家計、金融市場の期待インフレ率(物価見通し)が本格的に低下を始めてから、つまりこれから先のことなのである」と警告しています。
日銀がその政策を変更できないように、「そうした環境下でも、「景気を犠牲にしても物価高を定着させない」との強い覚悟を固めたFRBは、容易には利下げに転じない、あるいは利下げに転じるとしてもそのペースは緩やかになりやすい」と危惧しています。
これは同時に、「米国の金融政策の行方が新興国市場の将来を占う観点から大きな注目点となってきている。FRBが急速な利上げを続ければ、新興国からの資金流出が加速し、アジア通貨危機時のように新興国市場の混乱が、世界の金融市場の混乱につながりかねない」と8月26日のコラムで論じています。
つまり、ウクライナ戦争があり、エネルギー価格、食料価格の暴騰があり、さらには、多くの国々で異常気象による災害が多発しています。どの新興国がデフォルトに陥ってもおかしくない状態です。たとえIMFが動き出しても、その国民にとって受け入れがたい条件を飲んだなら、政変が起きそうな国はいくつもあるようです。
2023年に向けて、アメリカと日本を、円ドルを見ていても実態はわからないと思います。まずは、ウイズコロナに走り出した欧米に倣って、経済活動を再開するとともに、消費や設備投資が積極的に行われるように「次のシナリオ」を用意する必要がありそうです。
第2次岸田政権のスタートは、安倍元総理の国葬のこと、旧統一教会のこと、防衛予算のこと、そして急激に上がり始めた物価高のこと、いずれも自民党の保守派が仕切ってきたことに振り回され、独自色を出しきれていません。
日本は何をするの?どう国際社会に貢献していくのか!岸田首相の次の一手に期待しています。