こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、安倍元首相の「国葬」です。これが終わると10月に。アメリカでは議会の中間選挙が本番を迎えます。イタリアの選挙では、右翼の内閣が生まれそうです。世界が混沌とならないよう祈るばかりです。
ところで、岸田総理の「政策断行」は可能なのでしょうか。今週は、参議院事務局編集・発行で。参議院常任委員会調査室・特別調査室の鎌田素史氏(財政金融委員会調査室)の「財政健全化の現状」を取り上げます。
今日は、「財政の現状」です。
コロナによって、財政が悪化するのを容認し、財政の健全化をあきらめたのでしょうか?「基本方針 2022(経済財政運営と改革の基本方針2022(令和4年6月7日閣議決定)」において、「基本方針2001」以来、20年間記述されていた「プライマリーバランスの黒字化」の文言が消えました。以下のグラフを見てください。
「平成10年代には80兆円台で推移していた歳出決算は、リーマン・ショックが起きた平成21年度に100兆円を突破」、「令和元年度以降は当初予算でも100兆円を超え」、「令和2年度決算は…補正予算が編成された結果、147.6兆円」。「令和4年度予算は、当初107.6 兆円、補正後110.3兆円となっている」ことがわかります。
「歳出の主要経費について、近年では、社会保障関係費、地方交付税交付金等、国債費の3経費が全体の約4分の3を占めている。」とも解説しています。
「歳入のうち決算税収」は、「平成2年度で初めて60兆円を超え」、その後は…景気低迷等により減少傾向…平成21年 度には40兆円を下回った。」しかし、「令和3年度は過去最高額の67.0兆円となった。令和4年度予算では65.2兆円が見積もられている。」と指摘しています。
「税収の低迷及び社会保障関係費の規模拡大のほか、度重なる経済対策の実施等により、多額の特例公債が発行されてきた。」「近年においても…公債依存度は30%台半ば以上」であり、「令和2年度は新型コロナウイルス感染症への対応のため108.6兆円(うち特例公債86.0兆円)もの公債が新規発行」「公債依存度は73.5%」とその現状を報告しています。
歳出・歳入の推移については、「歳出規模は拡大しているものの各種政策の自由度は拡大しておらず、財政が硬直化した状況にある。」「他方、歳入については、…税収総額としては平成2年度を上回る水準となった。しかし、特例公債の発行がなければ、社会保障関係費と債務償還費の増加を賄うことができない構図となっている。」と、全く改善していないことを指摘しています。
下記のグラフのとおり、特に、長期債務残高は深刻で、「平成2年度末では266兆円であったが、令和4年度末(当初予算ベース)では 1,244兆円が見込まれ、978兆円も増加」しています。
国際比較をしても、「我が国は世界最悪の水準…主要先進国で突出している」とも指摘しています。