こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今日は、安倍元首相の「国葬」です。これが終わると10月へ。アメリカでは議会の中間選挙が本番を迎えます。イタリアの選挙では、右翼の内閣が生まれそうです。世界が混沌とならないよう祈るばかりです。岸田総理の「政策断行」は可能なのでしょうか。
今週は、参議院事務局編集・発行で、参議院常任委員会調査室・特別調査室の鎌田素史氏(財政金融委員会調査室)の「財政健全化の現状」を取り上げます。
今日は、「財政健全化目標の変遷と達成状況」です。
鎌田氏は、「財政健全化の意義」として、次の3点に整理しています。
- 財政の硬直化
- 財政の持続可能性に対する信認
- 世代間の不公平拡大、将来への負担先送り
財政の硬直化とは、「歳出総額に占める債務償還費、利払費の割合が高まる ことで、他の政策的経費を圧迫すること」を指します。確かに、世界中の金利は下がり続けてきたのですが、このコロナ禍以降の世界の賃金インフレにより、アメリカのFRBをはじめ欧州も利上げを始めています。
「金利が1%アップすると国債の利払費は3.7兆円増加する」という試算もあります。世界の金利アップの結果、日本の財政硬直化だけでなく、債務不履行になる可能性さえ指摘されています。
これらの負担が、特例公債として長期の負債となり、将来の債務償還と利払いの負担が増える構造が問題です。将来の世代が行政サービスを受ける原資が減ってしまうのですから。
令和4年4月の「財政白書」では、その冒頭で、「公債依存の問題点」として、「我が国では、受益と負担の均衡がとれておらず、現在の世代が自分たちのために財政支出を行えば、 将来世代へ負担を先送りすることになります。財政の公債依存には、「受益と負担のアンバランス」、「望ましくない再分配」、「財政の硬直化による政策の自由度の減少」、「国債や通貨の信認の低下などのリスク の増大」といった問題点があります。」としています。