こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
ここにきて、円安の話が大きく取り上げられ、32年ぶりに148円/ドルになったと昨日は報道しています。次の山は150円/ドルなのでしょうか?この円安の原因は本当にFRBの利上げのせいなのでしょうか?本当は日銀が利上げに踏み切れない日本の経済のせいではないでしょうか?
日本経済の停滞の原因は、大きくはデフレであり、賃金が上がらない30年間と、新たな産業や世界に通用する会社が出現しないところにあるのではないでしょうか。
今週は、10月中に発表されるという「総合経済対策」の内容について「新しい資本主義実現会議(第10回)」を参照しながらご紹介します。
昨日から、「Ⅱ. スタートアップの企業加速及びオープンイノベーション」を説明しています。「新しい資本主義実現会議」と並行して10月14日から「スタートアップ育成分科会(第1回)」の会合が始まっています。この分科会の資料も参考にして解説します。
今日は、「スタートアップの事業成長のための資金供給の強化と事業展開・出口戦略の多様化」です。
人を育てる仕組み作りの次は、お金の話です。
「成長に時間を要するスタートアップに対して、公的資本も含めた資金供給の拡大により、その事業成長を後押しし、同時に、国内のベンチャーキャピタル の育成や海外投資家・ベンチャーキャピタルの呼び込みを図る。」と全面的なバックアップの姿勢です。
会議で示された「スタートアップに関する基礎資料集」では、以下のようなグラフが並んでいます。
「あわせて、スタートアップに関わる税優遇措置を検討するとともに、公共調達によるスタートアップの支援の拡大や、創業時の経営者のリスクを軽減するために個人保証を不要とする制度を措置する。」とかなり踏み込んだ「育成環境」を用意することとしたようです。
具体的には、以下のような施策が並んでいます。
(1)中小企業基盤整備機構のベンチャーキャピタルへの有限責任投資機能の強化
(2)産業革新投資機構の出資機能の強化 (新たな大規模ファンド設立予定)
(3)研究開発型スタートアップへの支援策の強化(新エネルギー・産業技術総合開発機構)
(4)創薬ベンチャーへの支援強化(日本医療研究開発機構) 感染症関連
(5)スタートアップへの投資を促すための税制の在り方(保有する株式を売却してスタートアップに再投資する場合における優遇税制)
(6)ストックオプションの環境整備 (ストックオプション税制の権利行使期間の延長)
(7)SBIR(Small Business Innovation Research)制度の抜本拡充 (内閣府で支援する枠組みを検討)
(8)経営者の個人保証を不要にする等の制度の見直し( スタートアップの創業から 5 年以内について個人保証を徴求しない新しい信用保証制度を創設)
(9)SPAC(特別買収目的会社)の検討
(10)未上場株のセカンダリーマーケットの整備
(11)海外進出を促すための環境整備(出国税等に関する税制上の措置)
果たして、金融と、税制優遇とがそろってもなかなか動かないことはないでしょうか?日本人に巣くった「石橋をたたいても渡らない」可能性はあるのです。若者たちが未来に夢を持ち、希望を持たなければ、それを信じていなければ動かないのです。いかがでしょうか。