認定支援機関 行政書士たいぞう事務所の小堀大藏です。
あなたの事業が成功するために何か役に立つ情報をできるだけわかりやすくお伝えしようと考え、このブログを書いています。
今週は、中小企業から離れて、デジタル庁が進めるデジタル改革の進捗を確認し、身近に迫っている「デジタルによる変化」を理解していただこうと思っています。
参考にするのは、デジタル社会の実現に向けた重点計画(2022.06.07)、臨時行政調査会 第6回(2022.12.21)の資料や『知的資産創造 23年1月号』に掲載された野村総合研究所の此本社長の「デジタルの先にある未来へ」(NRI未来創発フォーラム2022)講演会の内容です。
さて、今日は、デジタル社会の実現に向けた重点計画(2022.06.07)資料を参考に、身近になってきた「マイナンバーカード」の利用拡大ですについてご紹介しておきます。
マイナンバーカードの取得申請をして、いくつかのサービスに登録すれば20,000円分のマイナポイントを取得できるキャンペーンは、2月末まで(現在は5月末まで延長)でしたので、改めてその利活用を確認します。
マイナンバーに関しては、各省庁がその利活用について表明しています。特に、厚生労働省は、関係する医療関係、社会保険関係、労働保険関係など国民の身近なサービスについてマイナンバーカードに移行させていく予定です。(以下の工程表を参照ください)
- マイナンバーカードの健康保険証としての利用の推進:「保険医療機関・薬局に、令和5年(2023年)4月から導入を原則として義務付けるとともに、令和6年度(2024年度)中を目途に、…保険証の原則廃止を目指す」としています。
- マイナンバーカードと運転免許証との一体化の実現:「令和6年度(2024年度)末にマイナンバーカードとの一体化を開始する。」としています。
外国人に関しては、
- マイナンバーカードと在留カードとの一体化の実現:マイナンバーカードと在留カードの一体化したカードを令和7年度(2025年度)から…交付開始を目指す。
- マイナンバーカードの機能(電子証明書)のスマートフォンへの搭載の実現:「令和4年度(2022年度)中の運用開始を目指し、システム構築や関係事業者との調整を進める…、優れたUI・UXを目指し、スマートフォンへの搭載方法を検討する。」
海外駐在日本人には、
- マイナンバーカードの国外継続利用の実現:「令和6年度(2024年度)中の国外継続利用の開始に向け、在外公館でのマイナンバーカードの交付等の検討を進める。」
また、自治体の窓口ではなく、身近な郵便局の窓口を活用することを企図しています
- マイナンバーカードの電子証明書の円滑な発行・更新等:「郵便局におけるマイナンバーカードの電子証明書の発行・更新や、暗証番号の初期化・再設定手続を実施するなど、電子証明書の発行・更新等の円滑な実施を図る。」
- 公的個人認証サービスにおける本人同意に基づく最新の住所情報等の提供:令和4年度(2022年度)に本人の同意を前提に基本4情報等を本人の手続なしで署名検証者に提供するサービスを開始することを目指す。
- 全業所管官庁等を通じた計画的な取組:「全業所管府省庁ごとに工程表を作成し、関係業界団体等に対してマイナンバーカードの普及等を…」促すことにしています。
これが昨年の6月時点のマイナンバーカードの果たす役割でした。これだけでは、「魅力」はなく説得できるものではないと思われます。したがってお金をばらまかなければ登録が進まなかったのではないでしょうか。
北欧や東欧では、デジタル化が進んでいるのですが、なぜなのか?お隣の台湾や韓国でも、あるいは中国でも進んでいます。今回のコロナ禍の中で「国民監視」のある意味ではマイナスの部分が心配であることは事実です。
それでも「デジタル社会を実現する」必要性と、その先の未来を提示する義務が政府にあると思います。