認定支援機関 行政書士たいぞう事務所の小堀大藏です。
あなたの事業が成功するために何か役に立つ情報をできるだけわかりやすくお伝えしようと考え、このブログを書いています。
リクルートワークス研究所(以下RW研と表示する)は、kのレポートの最初のページで、「労働供給制約社会がくるなぜ今、しごとの未来予測に取り組む必要があるのか」と問題提起をし、「最も懸念されるのは、「生活維持サービス」である」と今の生活が普通に維持できなくなる危険性を訴えています。
また、「本報告書は労働供給制約という日本社会が今後本格的に直面する社会問題に警鐘を鳴らす目的で作られているが、同時にソリューションも提言する。社会ができる努力の一つひとつを検証し、そうした取り組みの芽の価値を再発見することをもう1つの目的としている。」ともしています。
今日は、表題にある「“座して待つ”と私たちの生活はどうなるのか」です。レポートの中のイラストからその厳しい未来の現実を拾ってみます。
最初は、輸送を担うドライバー不足です。
「ドライバーがいないために、荷物が届けられない地域が発生(2040年のドライバー職・不足率予測24.2%)「荷物が届くかどうか」が人の住める地域を決めるように。日本の4分のⅠの地域は事実上、居住不可能に」と。
次は、人手不足がすべての仕事で発生し、都市や生活維持のサービスを受けられず、多くの国民に影響がまん延するとしています。
「現場の人手が逼迫し現役世代に余裕がなくなり、後進・若手を育てられない。後継者がいないため廃業に追い込まれる技術力のある中小企業や、若い人が職場におらずベテラン・シニアが大量の残業をして仕事をこなす大企業」。もすでに始まっている気配がします。
「事務職などホワイトカラーであっても、生活面で人手不足に起因したサービス水準低下、サービス消滅に直面。それまで問題なく送れていた生活が破綻し、仕事どころではなくなってしまう」。これは大変です。私にも、雪かきで道路に出られず、通勤できなかった記憶があります。
次はもっと深刻な状況です。
「介護現場で介護スタッフ不足が深刻化し、欠員が常態化(2040年の介護サービス職・不足率予想25.3%)。週5日訪問介護を受けていたが、毎週のように週に1~2日は急な連絡で介護スタッフが来られない。高齢者自身や家族対応せざるを得ず、生活が破綻」
また、社会インフラ整備でも同様です。
「建設作業に従事する施工管理者・オペレーターが慢性的に不足(2040年)の建設書・不足率予想22.0%」。メンテナンスが必要な道路のうち、78%しか修繕できず、地方部の生活道路は穴だらけに。橋梁の崩落などの事故も相次ぐ。結果、移動にかかる時間が増幅」とも指摘しています。
最後は医療現場です。この3年間見てきたコロナに対応する医療のことが、通常の医療現場で起き始めるということです。
「医療スタッフが必要数に対して足りず(2040年の保健医療専門職・不足率予測17.5%)、病院はあるが医師・看護師をはじめとする医療スタッフがいない状態に。開いている病院も診療まで長蛇の行列。救急搬送先も確保できず、救急車の立ち往生が常態化」
このベースになる問題点は、高齢化の進展と働き手(15歳~65歳)の急速な減であります。RW研は、「もし現状のまま何のソリューションも実施されなかった場合、以下のような問題が早晩、顕在化するだろう。」と予測しています。