認定支援機関 行政書士たいぞう事務所の小堀大藏です。
あなたの事業が成功するために何か役に立つ情報をできるだけわかりやすくお伝えしようと考え、このブログを書いています。
今週は、WordPressのプラグインの更新をしているときに管理画面が表示できなくなる「致命的なエラー」となり、投稿することができませんでした。昨日の夜、サーバーレンタルの「さくらインターネット」の技術者のおかげで復旧ができ、本日(4月27日)にまとめて4件投稿します。
さて、今週は、「はたらく幸せ実感」「はたらく不幸せ実感」という言葉にひかれて、パーソナル研究所の調査報告を読みました。働く人が足りないと言われますが、日本の働く環境が日本の成長を阻害しているような気がしました。
今日は、「なぜ日本の「はたらく幸せ実感」が低いのか、その要因を調査したところ大きく以下の点が明らかになった。」として6点を挙げているが、そのうち、以下の2点について考えてみます。
③「はたらく幸せ実感」とは無関連の「賃金重視」の価値観が強いため
④就業者の寛容性が低いため
日本の「労働価値観」を以下の様に分析しています。「日本は、18ヵ国・地域全体と比べて、「所属する組織に自分を捧げるために働く」という価値観が最も低く、「良い生活をするのに十分な資金を稼ぐために働くこと」という価値観が比較的強い傾向がある。」
また、「日本は「社会の人々を助ける」「自身の成長」「十分な賃金を稼ぐ」を相対的に重視し、「所属組織に捧げる」を相対的に重視しない傾向がみられた。」とも分析しています。
すなわち、「労働価値観とはたらく幸せ実感は強く関連する。仕事において「所属組織に捧げる」「持てる力を出し切る」「同僚の役に立つ」「社会の人々を助ける」といった価値観を重視することは、はたらく幸せ実感とプラスに関連するが、「良い生活をするのに十分な賃金を稼ぐ」は関連がほとんどみられない。日本の就業者は「十分な賃金を稼ぐ」を重視する傾向が強く、「所属組織に自分を捧げる」を重視しない傾向がある。」
また、「日本は、18ヵ国・地域平均と比べて、はたらく幸せ実感と関連のない「十分な賃金を稼ぐ」を重視する傾向が強い一方、はたらく幸せ実感とプラスに関連する「社会の人々を助ける」「自身の成長のため」を重視する傾向も強い。1990年代に高かった日本の就業者の非-金銭的・手段的志向は、2010年代には大きく低下した一方、金銭的・手段的志向が高く維持されていることが指摘されており※1、ここ数十年で賃金重視志向が強まった可能性がある。」
次に「寛容性が低い」ですが、
「異質な他者への寛容性をみると、「自分とは考え方や好み、やり方が違う人とも積極的に関わる」は、日本で最も否定回答が多かった…。日本は、異質な他者と積極的に関わろうとはしないが、進んで付き合いを避けることもしないという特徴がうかがえる。」と実態を突いた分析を紹介している。
すなわち、「就業者の寛容性(異質な他者への非排他性)が高い国・地域ほど、はたらく幸せ実感が高く、はたらく不幸せ実感が低い傾向がみられた。」が、「日本の寛容性は香港に次いで2番目に低かった。」と報告しています。
日本のある意味異質な排他的な就業環境が指摘されています。すなわち、異質なものに対して「いじめ」が起こりやすい組織文化があるのかもしれません。外国人との協働が必要だとされる現在、非常に難しい問題を抱えているようです。
したがって「異質な他者への寛容性は、他者への信頼感を高め、協調行動を円滑にし、集団の安定や統合、目標達成に貢献することが先行研究で指摘されている」ことから、組織から個人に目を向け、「寛容性の高い就業者は、「職場の相互尊重」「自由闊達・開放的」「チームワーク」が強い組織に所属する傾向」…があることから、「これらの組織文化は、はたらく幸せ実感の高さ/不幸せ実感の低さと関連。個々の就業者の寛容性は、良好な組織文化と関連しながら、はたらく幸せ実感/不幸せ実感を改善していることが示唆される。」と結論づけています。