認定支援機関 行政書士たいぞう事務所の小堀大藏です。
あなたの事業が成功するために何か役に立つ情報をできるだけわかりやすくお伝えしようと考え、このブログを書いています。
今週は、1~3月の中小企業に関する動向調査が発表されましたので、その中の4つの調査結果と、1つの特別調査を紹介します。
今日は、日本政策金融公庫総合研究所の『全国中小企業動向調査』(2023.04.28)その2 中小企業編です。
小企業編(2023年1-3月期実績、4-6月期見通し)の「小企業の景況」は、「厳しい状況にあるものの、持ち直しの動きがみられる」です。
まず「業況判断」です。「前期(2022年10-12月期)から3.7ポイント上昇し、8.2となった。」また、「来期(2023年4-6月期)は6.3と低下し、来々期(2023年7-9月期)は7.8となる見通しである。」として、中小企業の業況判断は確実に上昇しています
次に「売上DI」ですが、「前期から2.0ポイント上昇し、20.0となった」ものの、「来期は18.8と低下し、来々期は17.8となる見通し」であり、足踏み見状態のようです。
次に「利益」です。「今期の純益率DIは、前期からマイナス幅が3.6ポイント縮小し、▲9.6となった。」と「来期は▲10.2とマイナス幅が拡大し、来々期は▲6.4となる見通しである。」とし、徐々にですが、利益の確保が上向きになりつつあると理解すべきなのかもしれません。
販売価格DIは、「前期から2.2ポイント低下し、45.7…仕入価格DIは前期から4.1ポイント低下し、86.2」。また、「来期の販売価格DIは上昇、仕入価格DIは低下する見通し」とここでは、頭打ちが明確になったように見えます。
さらに「資金繰りDIは前期から上昇した。長期借入難易DIと短期借入難易DIはともに前期から低下した。」と報告されています。コロナ後に向けて回復が明確になっていないことから、追加的な施策もあり、落ち着いてきているように見えます。
「従業員DI」は、「前期から2.3ポイント上昇し、5.0となった。来期は上昇する見通しである。」とし、再び人不足が表面化してきそうです。
また、「今期の設備投資実施企業割合は、前期から1.1ポイント上昇し、35.6%となった。」ようですが、力強い回復のステップとは言えないようです。本来、この設備等に力強さが戻ると経済が活性化してくるのですが、期待しています。
最後に、「経営上の問題点」ですが、「原材料高」「求人難」が目立ってきています。特に「原材料高」は、今までにない比率で、企業物価の高騰が鮮明になってきています。
この2日間、小企業、中小企業の動向を見てきましたが、「持ち直しの動きがある」と総括されています。賃上げの動きや、政府の中小企業施策が今後、どのような形で「中書企業の動向」にプラスになっていくのか注視したいと思います。