認定支援機関 行政書士たいぞう事務所の小堀大藏です。
あなたの事業が成功するために何か役に立つ情報をできるだけわかりやすくお伝えしようと考え、このブログを書いています。
今週は、この20年間、経済が停滞してきた結果、アジアの周辺国から追い上げられている原因は、以下のようなマイナスのループによるものではないかとして分析している。
ハイテク製品の輸出低迷 ⇦ 科学技術の研究・開発力後退 ⇦ 高度専門人材の育成不足 ⇦ 大学院での博士課程の人材減少 ⇦ 科学技術系の大学生不足 ⇦ 日本独特の雇用環境や高度専門人材軽視の民間企業等々
今日は、「乏しい高等教育への公財政支出」を具体的にみていきます。(高度専門人材の育成不足)
このレポートでは、このような状況になった原因を追究している。「研究・開発力の拡充には、その前提条件として、科学技術分野における高度専門人材、およびその育成が不可欠」としたうえで、「高等教育に対する公財政支出額対GDP比をみると、日本のそれは2018年時点で0.44%にすぎず、OECD加盟国平均(0.99%)の半分にも満たない」とその実態を指摘しています。
「2021年時点で1千万人以上の人口を有するOECD加盟国(以下、OECD主要加盟国という)のなかでは最低である(図表6)。 」と驚きをもって伝えています。
「わが国の高等教育費は、公費ではなく、家計が支払う「学費」によって主に賄われており、…家計部門比率は53%におよぶ。」として、以下のグラフを示しています。日本より高いのは、チリの57%だけであるとも指摘しています。
「日本の高等教育における学費は、英・米ほどではないものの、独・仏など大陸欧州諸国に比べると圧倒的に高額」なものとなっている(次頁図表8)。
「その背景の一つとして、日本の高等教育が私立学校に対し極端に依存してきた(私学のシェア(2019/20年)78%)と、…私立大学が、学生数急増の主な受け皿であり続けてきたことに起因する。」「その結果として家計部門に重い負担を強いてきた」と解説しています。