認定支援機関 行政書士たいぞう事務所の小堀大藏です。
あなたの事業が成功するために何か役に立つ情報をできるだけわかりやすくお伝えしようと考え、このブログを書いています。
今週は、この6月16日に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2023と」、副題は「加速する新しい資本主義 ~未来への投資の拡大と構造的賃上げの実現~」、先週までは、原案で内容を見てきましたが、今週は、決定方針を見ていきます。
今日は、第2章の「新しい資本主義の加速」その4 地域・中小企業の活性化2」です。
この節は、しっかりと内容を確認して、今後の施策にどのように反映されるのか見ていきたいと思っています。
まず、(中堅・中小企業の活力向上)です。
「地域経済を支える中堅・中小企業の活力を向上させ、良質な雇用の創出や経済の底上げを図る。」とした上で、「成長力のある中堅企業の振興や売上高100億円以上の企業など中堅企業への成長を目指す中小企業の振興を行う」とそのターゲットは明確です。
少なくとも総花的な中小企業対策ではなく、「中堅・中小企業」の応援をすると宣言されています。
また、「継続的な中小企業等の事業再構築・生産性向上の支援」、「円滑な事業承継の支援」や、「新規に輸出に挑戦する1万者の支援」と、これも何をすべきかが明確です。社会保障的な中小企業の対策ではなく、大きくなることを目指したり、新たなことに挑戦したりする企業を応援するとしているのです。
単にユニコーン企業を応援するだけでなく、「地域の社会課題解決の担い手となり、インパクト投資等を呼び込む中小企業(いわゆるゼブラ企業など)の創出と投資促進」もするとしています。
地域への投資促進を通して、「地域での企業立地を促す工業用水等の産業インフラ整備や、地域経済を牽引する中堅企業の人的投資等を通じた成長の促進に取り組む。」と地域への投資の中に「中堅企業」の存在を置き、金融面でのフォローもありそうです。
「パートナーシップ構築宣言」を推進、「原材料費やエネルギーコストの適切なコスト増加分の全額転嫁」、「労務費の転嫁の在り方について指針をまとめ」ともしています。
「さらに」としていますが、実質的には「なお」の内容ですが、「感染症の影響等への対応で債務が増大している中小企業等の収益力改善・事業再生・再チャレンジの支援を強化する。」として、再生をあるいは整理を加味した動きを明示されています。
「具体的には、官民金融機関や信用保証協会等による経営支援の強化、返済猶予等の資金繰り支援、資本性劣後ローンの活用等を通じた資本基盤の強化、債務減免を含めた債務整理等に総合的に取り組む。」と従来型の金融による取り組みも書かれています。
次は、(文化芸術・スポーツの振興)です。
「心豊かで多様性と活力のある文化芸術立国を実現する」と宣言しています。
「新規輸出1万者支援プログラム」(令和4年12月16日開始)、「第2期文化芸術推進基本計画」(令和5年3月24日閣議決定)等に基づく対応を進めるようです。(いずれのレポートも読んでいません)
「文化庁の京都移転を機に、文化芸術による地方創生や文化芸術のグローバル展開等の強化に向け、日本博2.0の全国展開、食文化や建築文化、生活文化、書籍を含む文字・活字文化、文化観光等による新たな価値創造、社会全体で文化財を支える保存・活用の充実と官民連携等の推進を図る」とされています
「国立文化施設や博物館・美術館等のグローバル展開を含む機能強化、アート市場の活性化、メディア芸術ナショナルセンター構想の推進や、トップ芸術家や伝統芸能の担い手の育成等を含め、文化芸術の成長産業化を図る」としています。また、「スポーツの成長産業化を図る」ともしています。