認定支援機関 行政書士たいぞう事務所の小堀大藏です。
あなたの事業が成功するために何か役に立つ情報をできるだけわかりやすくお伝えしようと考え、このブログを書いています。
今週は、この6月16日に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2023と」、副題は「加速する新しい資本主義 ~未来への投資の拡大と構造的賃上げの実現~」、先週までは、原案で内容を見てきましたが、今週は、決定方針を見ていきます。
今日は、第5章の「当面の経済財政運営と令和6年度予算編成に向けた考え方」を具体的にみていきます。
- 当面の経済財政運営について」は、「コロナ禍から経済社会活動の正常化が進み、緩やかに回復している。」との認識です。
注意すべきは、「世界的な物価高騰」「…各国金融引締めによる海外景気の下振れリスク」、のようです。
「当面の経済財政運営については、…持続的な成長と分配の好循環の実現に向けて」対応するとしています。具体的には、「国内投資の拡大や研究開発の促進」、「生産性の向上」「賃上げ」などを「車の両輪として一体的に進める」とも表明しています。
具体的政策は、以下の通りです。
「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」
「令和4年度第2次補正予算」
「エネルギー・食料品等に関する追加策」
「令和5年度予算の迅速かつ着実な執行」
「人への投資の抜本強化」
「労働移動の円滑化」
「労務費も含めた価格転嫁対策の強化」
「構造的賃上げ」
「重点分野への官民連携投資を実行」
などです。
「令和6年度予算編成に向けた考え方」は以下の通りです。
持続可能な成長の実現に向けた経済構造の強化を進め、日本経済を本格的な経済回復、そして新たな経済成長の軌道に乗せていく。
令和6年度予算において、本方針、骨太方針2022及び骨太方針2021に基づき、経済・財政一体改革を着実に推進する。
構造的賃上げの実現、官民連携による投資の拡大、少子化対策・こども政策の抜本強化を含めた新しい資本主義の加速
防衛力の抜本的強化を始めとした我が国を取り巻く環境変化への対応など、重要政策課題に必要な予算措置を講ずること等により、メリハリの効いた予算編成とする。
新たな拡充を要する政策課題を含め、PDCAやEBPMの取組を推進し、効果的・効率的な支出(ワイズスペンディング)を徹底する。
単年度主義の弊害是正に取り組み、事業の性質に応じた基金の活用・事業効果の見える化、経済・財政一体改革における重点課題への対応など中長期の視点に立った持続可能な経済財政運営や社会保障制度の構築等を進める。
いかがでしょうか。2週にわたって「骨太方針」を見てきました。今回は、方針発表直後の衆議院解散、総選挙になりそうな様相もありましたが、そうはなりませんでした。方針や政策よりも選挙が大事という政治家たちの本音があり、「骨抜き」になることが多いものです。
岸田総理がいう「新しい資本主義」があるとしたら、国民にしっかりと形なるまで専念していただきたいものです。その資本主義ではなく、遠い他国の戦争の裏で、あるいは復興のために、豊かになった大正時代もあります。日本は目の前の戦争を回避して、豊かで世界を引っ張っていく国に成れるのでしょうか。ぜひそうあってほしいものです。