こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今日のテーマは、「資金調達力強化のシナリオⅢ 資金繰り計画を作成する 借入金と返済」です。
先週のブログに「借入金の返済の実績こそが、あなたの信用を創る」と書きました。事業は、自己資金だけでできるものではありません。他人資本、とりわけ金融機関からの借入金は、必要不可欠です。まさに、この借入金とその返済において必要不可欠なのが資金繰り実績表と資金繰り予定表です。
事業というのは、資本を出していただいたときは、配当を出し、お金を借りたときには、月々返済をし、利息を支払って事業を継続しているのです。他人からお金を預かって会社を運営するということは、そういうことなのです。
もちろん、その事業が、お客様に喜んでいただき、取引先に支払いをして、従業員とともに喜び成長できることが必要ですが、その事業を維持するためには、資金繰りの計画があって初めて大きくなれるのです。
損益計画では、借入金の支払利息は、営業外費用ですし、借入金の返済金は経常利益の計上をした上で、法人税の計算をして、それを支払ったあとに返済金として出されるものです。
しかし、資金繰り上では、「固定経常支出」の一部として、借金をしたら「利息支払」は通常発生するとして、固定的な支出として考えられています。したがって、他の経費と同様に「固定経常支出」なのです。また、借入金の調達と返済は、「財務収支」で、調達は「財務収入」、返済は「財務支出」として計上されます。
借入金は、お金がなくなったら借りるものではありません。あなたが反対の立場に立って考えてみてください。金融機関は、預金者からお金を預かって貸付をはじめとした運用をすることで事業を行っています。そこに、「お金がなくなったので貸してくれ!」という会社がきたら、「それは大変ですね」とお金を貸せる金融機関などありません。
金融機関も商売ですので、安心して貸せるところに沢山貸しておきたいのです。したがって、事業が調子の良いときにお金を借りて関係を作り、投資に協力していただいてください。さらに、金融機関に自分の会社の実態と実績を理解いただくよう努力をして、万が一のときも資金繰り表を出して、融資をしていただけるようにしましょう。
また、資金繰り計画では、徐々に借入金を増やす計画を立て、例えば5年間で1億円の返済をするとしたら、どんな計画になるでしょうか?
当然、当初は貸していただける資金は少なく、信用を積み上げて行くことで、信用金庫1社だけでなく、同業者も、政府系の金融機関も協力してくれることになるでしょう。資金量が少ないときは信用金庫が、メインバンクです。
資金繰りですので、一体いくらの資金を借りて、返せるのか。また、その残高にかかる支払利息は、いくらで、十分利益から支払うことができるのかを吟味してください。これらの元本返済と支払利息の総額を出した上で、利益の計画が成り立つのかを再度考えることになります。
最初に資金繰りがあって将来を考えられるのであって、儲かったら投資しようと考えるのはどんぶり勘定なのです。