こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
先月、3月は「トピックス」として、コロナウイルスに対する緊急の融資などの情報について1ヶ月間お伝えしてきました。今週からは、少し引いて、予定していた中小企業と金融についてブログを再開します。週末は「今週のトピックス」をお送りします。
今日のテーマは、「ローカルベンチマーク 知っていますか? その目的と効用」です。
中小企業の活躍のために、政府は色々な工夫を重ねて発信しています。
かつては、決算書には反映されない資産を整理して「知的資産経営」を推奨し、2016年からは「ローカルベンチマーク」、2019年からは「経営デザインシート」を活用して、中小企業の真の姿を語れるようにしようとしています。
さて、東京に季節外れの雪が降り、窓の外は一面真っ白です。確かに、小池都知事の「不要な外出の抑制」に応えたかのような「雪」です。この雪のおかげで、外に出ない人が増え、コロナウイルスの感染の脅威が減り、「恵みの雪」なのかもしれません。
ところで、今日は、現在のコロナによる不況で、中小企業が生き残っていくためにも、社内外の方々と共通のツールを使って、自社の現況と将来の展望を常に考え、話の最初のきっかけを作ることのできる「ローカルベンチマーク」についてお話します。
この仕組みも発表されてすでに4年が経ち、それなりに知っている方も増えてきていますが、皆さんは「ローカルベンチマーク」をご存知ですか?金融機関には、似たような言葉に、「金融のベンチマーク」というのがあります。
「ローカル」ですので、いわゆる地域経済を担う中小企業と、地域金融機関との間に共通の企業評価手法や評価指標(「ベンチマーク」)を指すものです。
したがって、中小企業者と金融機関、そして、その周辺で支援を行っている支援機関やコンサルタント、士業の方々、さらには政府や地方自治体においても活用できるものとして位置づけられています。
この詳しい内容は、この後、3回にわたって簡単にご紹介しますが、この仕組を単なる企業概要として説明するだけのツールではなく、それぞれの項目の中身を確認することで、企業の経営者と金融機関、支援機関との対話の「きっかけ」「たたき台」となることを期待されています。
確かに、これまでは、地域金融機関は、中小企業の融資については、「金融マニュアル」によって厳格に決められていました。優良な会社に、担保や保証をとって、安全な(金融機関にとって)融資を実行する。決算書の必要な項目をパソコンに入力する定量評価のみが主流を占めていました。
その結果、窓口の営業担当者は、この会社がどんな会社で、どんな経営者がどんな思いと目標を立てて企業運営をしているかなどの「定性的要因」を知るは必要ありませんでした。
しかし、金融マニュアルが廃止され、地域金融機関が中小企業の個別の事業評価をすることが推奨されましたが、その「事業性評価」の実施にあたって、このローカルベンチマークを使うことが勧められています。
私も昨年、事業性評価のお手伝いをしたときに、その中心にローカルベンチマークを置き、企業理解のツールとして活用しました。
明日からは、それぞれのシートについて簡単に解説します。