こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
総務省から30日発表があった5月の労働力調査では、完全失業者は198万人。去年の5月と比較して33万人増えました。新型コロナウイルスの感染拡大で非正規社員の雇い止めなどが広がり、2017年5月以来3年ぶりの高水準です。増加幅はリーマン・ショック以来の大きさです。社会は、弱いところから壊れていきます。国内でも、世界でも力を発揮したいものです。
今日のテーマは、「融資に関する検査・監督のイメージ」です。
このディスカッション・ペーパーでは、当局が融資に関してどのような検査・監督を行うのかを示す[融資に関する検査・監督のイメージ]という図が添付されています。
まず、顧客(借り手)は、通常、国民にいろいろなサービスや商品を提供する企業活動と成長のために企業活動をしています。同時に、変化の厳しい事業環境の中で、人手不足や事業承継などの課題に取り組むためにも資金を必要とします。
あるときは資本市場から資金供給を受けたり、金融機関から資金調達を得たりして、その事業を進めています。
金融機関側は、借り手の必要な資金を提供するにあたり、適正な審査をした上で、リスクテイクをして資金供給の支援を行います。このような通常の営業に際し重要なのは、借り手側リスクだけではなく、金融機関の置かれた経営環境を理解し、資本の十分性を確認し、同時に適切な水準の引当金を積んでいるかです。
金融庁側としては、それぞれの金融機関が、創意工夫による「金融仲介機能の発揮」ができる環境、多様性やプロセスを重視して検査・監督をします。金融機関の個性や特性に即した実態把握と対話をすることになります。
もちろん、金融システムの安定の見地から、金融機関が健全性を確保しているかを検査します。同時に信用リスクを特定し、評価した上で、対話を通して是正を求めることになります。
また、地域のステークホルダーとの企業ヒアリングを通じて、地域経済、競争環境、個別金融機関の取組等の実態把握も行う。リスクテイクや収益性を含むビジネスモデルの持続可能性の観点からも対話を行うとしています。
ただし、あくまでもイメージであります。個別の状況や今後の状況の変化に応じて、検査・監督の進め方も変わってくることになることでしょう。また、自然災害や技術革新、特定産業の好・不調などが発生した場合は、必要に応じて引当と早期の支援が必要になると思われます。
今般の「コロナに関する経済の影響」は甚大なものがあると思いますが、今の段階では、多くの資金が供給されていることから、一時的に倒産等が減るなどの数字が動いていますが、各所で、各産業で悲鳴があがっています。
金融機関も同様です。緊急の対応が終わって、一段落した時、いろいろな問題が噴出します。まさに、金融機関の改革が急激に進んでしまうのかもしれません。良い方であればよいのですが、今の段階では、五里霧中です。