こんにちは、融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
それでは今日の話題です。
「数字に強くないと創業融資がNGになる?!」です。
「腕がいい」職人さんだから、そのお店が成功するわけではありません。
身近に「職人さん」がたくさんいます。IT関係の方でも、デザインの方でも、大工や工務店の方でも「私は腕に自信があるんだ」とおっしゃいます。多くの方が「経営」や「商売」を学ぶ機会のないまま、独立開業を目指して動かれています。
「いいものを作っていたら、お客は放っておいても来る」というのは勘違いです。
自分のお金だけで始めるのであれば、誰に文句を言われることもありませんし、誰かを説得したり、説明したりする必要もありません。しかし、金融機関から、あるいは家族や友人から、他の株主や投資家の方々から資金を調達しようとしたら、説明が必要です。すなわち事業計画書が必要になるのです。
事業計画書はとても重要なコミュニケーションツールです。繁盛店になるための根拠と、ストーリーが「数字」を使って、書かれていなくてはなりません。経営者が、そのための準備をしているか、また、その説明が腑に落ちる内容なのかどうかを、金融機関をはじめ、お金を出す側は、しっかりと確認しようとするものです。
「いいかげんな事業計画書」を書いている人では、信頼を得ることは出来ません。
しかし、残念ながら、通常、サラリーマンをしていたら、事業計画書等の書類作成する機会などは、ほとんどありません。しか、も少ない記入スペースの中にわかりやすく書かなくてはなりません。この書類の重要性を理解せずに、いいかげんな内容を記入した「事業計画書」を提出する人が少なくありません。
根拠が不明な、希望的な観測に基づいた「事業計画書」。
あるいは、経営者ご自身ではなく、支援専門の先生が何度も使われたようなフォーマットをコピーしたような「美しい事業計画書」では、その計画の実現は不可能です。創業者の想いを描いた事業をいかに実現して行くのか、すなわち、その「情熱」が反映されたストーリーの説明書が「事業計画書」です。事業を成功させるための設計図です。経営者ご自身が参加し、練り上げなくては、実行不可能なのです。そして、その内容を資金調達の相手側に説明し了解を得るのも経営者ご自身です。代行は認められません。
「事業計画書」を見て、金融機関は、その事業が成功しそうかそうでないかの判断をします。具体的な根拠の数字や、その数字の裏付けをヒアリングなどを通して確認し、成功するかどうか判断します。成功できるかどうか不安、返済計画が心配である事業に対しては、融資を実行することは決してありません。金融機関はボランティアではありません。
その結果、不十分な事業計画書を書いた人を「この人はいいかげんな人だ」と判断し、この人は、「融資するべき人ではない」と判断されてしまいます。
事業計画書が融資の可否の重要な部分を占めます。出来の善し悪しで、融資の可能性は大きく変わります。事業計画書は真剣に書いてください。詳しい専門家に手伝ってもらってもいいですが、「丸投げ」はダメです。自分の言葉で説明し、その専門家に整理してもらい、何度も添削をして、自分の想いと内容が一致しているか確認してください。その計画を実行し、実現するのはあなた自身なのですから。