こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「中小企業を支える地域金融機関の役割」、今日は、「コロナ危機回避は地域金融機関が支えた」です。
新年度に入りましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
コロナの新規感染者数は、再び増加に転じ、これから5月の連休にかけて急激に増えているようです。第4波が変異株を中心とした大きな感染となって広まることを危惧しています。
昨年の今頃に「第1回 緊急事態宣言」が発布され、街全体が危機感を持って対応していた時とは様変わりしています。どこの繁華街も、マスク姿以外は今までの日常が戻っている気さえします。緊張感がなくなってしまったように感じます。心配です。
さて、今日は、神戸大学経済経営研究所教授の家森先生が中心となってリサーチしてまとめた『マイナス金利環境下における地域金融機関の現状と課題』アジア太平洋研究所資料21-3 研究会報告書2020年度 2021.03.31(APIR アジア太平洋研究所)を参照しながら、この1年間の金融機関等の活躍を振り返ってみます。
第2章の「コロナ禍における中小企業の資金繰りと政策対応」(柴本昌彦・海野晋悟)では、
第一に「政府・日本銀行による金融支援は、予算や流動性供給の規模の点から、積極的に行われた」、政府は、「持続化給付金・雇用調整助成金の「給付タイプ」と実質無利子・無担保融資の「融資タイプ」の資金供給手段を用意し」、また、「日本銀行は、・・・・企業金融支援特別オペを導入し、信用保証付きの制度融資に加えて、プロパー融資額に応じた形で金融機関への流動性供給を行った」と総括しています。
第二に、「コロナ禍における中小企業・小規模事業者の資金繰りは 2020年前半に急激に悪化し企業経営を圧迫したものの、政府・日銀が行った様々な資金繰り対策に対する金融支援によってその影響は大幅に緩和された」と評価している。
特に、「コロナショックによる資金繰り悪化が企業経営を大きく圧迫させたものの、その影響は半年程度でとどめることができていたことが分かった。また、政府系金融機関や信用保証協会を利用した融資の活用が、中小企業・小規模事業者の経営環境の改善に大きく寄与しており、民間金融機関からの借入を活用した場合においても、企業の資金繰りを改善させていたことが分かった。」としています。
資金を供給し、倒産を出さないよういち早く「今までになかった条件」で、「支給」や「融資」を実行しました。すでに、パンデミックの予想をしていて、準備していたのではないかと思ったほどでした。
この結果、どの企業にも政府の、民間金融機関の資金が投入され、日銀の債権市場での介入で、政府のお金が危機を回避させたのだと思います。この「コロナ危機」がらやがて脱却していくことになるのでしょうが、すでに、その方針転換が始まっています。