こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「地域金融機関の使命」今日は、「金融仲介機能のベンチマークの公表」です。
今週は、金融庁参与である森俊彦氏の最近の本『地域金融の未来-金融機関・経営者・認定支援機関による価値共創 ㈱中央経済社』(2020.11.20)を参考にしながら、今後の地域金融機関との付き合い方を考えています。
今日は、「金融仲介機能のベンチマーク(2016.09)」に触れます。この内容を北海道の空知信金が上手にまとめていますのでご紹介します。
当初の金融庁の「共通ベンチマーク」は、(1) 取引先企業の経営改善や成長力の強化、(2) 取引先企業の抜本的事業再生等による 生産性の向上、(3) 担保・保証依存の融資姿勢からの転換が挙げられ、「選択ベンチマーク」は14項目も挙げられていました。
確かに、スタートした直後は、各地域金融機関共にそのディスクロージャー誌において、それぞれの項目を上げ、目標値と実績を計上していましたが、残念ながら、2020年3月期公表の情報は大変少ないように思えます。
金融庁が出した『金融仲介機能の発揮に向けたプログレスレポート(令和2年10月)』でも、金融仲介機能のベンチマークの点検について、
「金融機関との対話を実践した財務局からは、
・経営計画においてPDCAサイクルを回すために活用されはずの金融仲介機能のベンチマークが、地域銀行の経営に活用されてない、又は活用できていない」との厳しい指摘がありました。
確かに継続して経営計画の中でPDCA構築できている例もありますが、ググってみると、ベンチマークの活用が進んでいない地域銀行も多いように見受けられます。
森俊彦先生は、「金融仲介機能のベンチマークの公表」と、「指標活用の狙いはズバリ、「企業が自らのニーズや課題に応えてくれる金融機関を主体的に“選択”する。そのために、金融機関は中小企業支援の実態を具体的に開示する」ということである」と解説しています。
金融庁や森先生の意図とは違い、金融機関は企業側には開示が進まず、「伴走型支援」においても、企業側が主体的に金融機関を選択するチャンスを得られることは少なく、本来のあるべき姿になるためには、金融機関側に時間と人材の育成ができてから、実現できるのかもしれません。
先進的な取り組みをする金融機関が「見本」と実績を出して、業界を引っ張っていただきたいものです。