こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、ウクライナ侵攻から2ヶ月が経ち、世界中でスタグフレーションの危険性が高まっていることをお伝えします。今日は、「今月になって、あちこちでささやかれるスタグフレーション」です。
4月4日に、野村総研の木内氏は、「スタグフレーション色を帯び始めた日本経済の内憂外患(日銀短観3月調査)」『コラム』(木内登英のGlobal Economy & Policy Insight NRI)を発表している。
ご存じの通り、ロシアのウクライ侵攻によって、「エネルギー関連や原材料の海外市況の上昇が続く中、為替市場では輸入物価を押し上げる円安が進んだことから、今回の短観調査では、企業の価格判断DIが従来以上に注目を集めた」と日銀短観が示している。
「総じて原材料価格の上昇を企業は製品価格に十分には転嫁できず、その分収益が圧迫される傾向が続いている。」とし、企業の中期的なインフレ予想はさらに上昇していることを指摘しています。
「足もとでの物価高は、企業の中期的なインフレ予想も明確に高め始め」、「1年後物価見通しは+1.8%、3年後が+1.6%、5年後が+1.6%となっており、足元での物価上昇率の高まりが先ゆき定着する見通しが示されたのである。」としている。すなわち、「中期的なインフレ予想には変化はないことから、物価上昇は定着せずに一時的現象で終わる」とする黒田総裁の見通しとは違う結果です。
他方、「企業の資金調達コストも先高感が急速に高まっており、これも企業の景況感を悪化させ」、「日本経済は、景気悪化と物価高が共存するスタグフレーション的な様相を強めていることを、今回の短観調査は示しているのである。」とまとめています。
もう1件4月5日には、連合総研の古賀理事長は、コラムで、「スタグフレーションの足音か?」(理事長コラム『時代を見つめる』古賀伸明)を発表している。
「ロシアがウクライナに軍事侵攻して1カ月強が経過した。…このロシアのウクライナ侵攻は、世界経済にも複雑な影響を与えている。」としたうえで、当初は、「ロシア経済は世界の約1.7%の規模で「あり、世界経済に与える影響は軽微だとの考え方もあった」が、ウクライナ侵攻で、国際市場での原油やLNG(液化天然ガス)などのエネルギーや穀物など幅広い品目への価格上昇圧力が強まっている。」としている。
また、「国際的な商品価格の高騰と、サプライチェーンの世界的混乱で経済面での悪影響が懸念されインフレが加速する事態となる。」そして、「インフレの波は当然、日本にも及んでいる。消費者物価上昇率は現段階では数字となって表れていないが、企業間で取引される物の価格は前年比10%近い上昇率だ。資源価格高騰は輸入に依存する財・サービスの急激な価格上昇を招き、インフレと実質的な所得減をもたらす。」と国内への影響を危惧しています。
さらに、「米国のFRB(米連邦準備制度理事会)はコロナ禍への対応として続けてきたゼロ金利政策を2年ぶりに解除し、今後も段階的にすみやかに利上げを重ねる方針を示した。」ことから、「米国の利上げで円安傾向が続き、輸入品価格の上昇幅拡大につながっている。
インフレ圧力やFRB金融引き締めによる円安が過度に進めば、一部の企業や家計の負担が増し、そのことが経済全体に悪影響を及ぼす。」とまとめている。
「急速に進むインフレの抑え込みに失敗すれば、景気後退が同時に進むスタグフレーションに陥るリスクが高まる。スタグフレーションの足音が既に近づいているのかもしれない。」と断じています。その上、「異次元の金融緩和を続ける日本銀行と現在の日本の経済力で、過度の円安やインフレの抑え込みが本当にできるのだろうか不安が募る。」とさrえています。
大きな波が襲ってきそうな不安があります。皆さんはいかがでしょうか?