こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
今週は、「世界経済」も、米国が金利上昇で景気がどうなるのか、中国では、ゼロコロナ政策と不動産不況が経済を減速させています。これらを識者はどのように分析しているのでしょうか?今週は、大和総研のいくつかのレポートを取り上げて紹介いたします。
今日は、「日本経済はデフレから脱却したのか」について考えます。先週、「日本の物価は上がっています」として、識者の分析をお届けしましたが、物価上昇が2%台を継続して維持し、さらに上がっていく傾向がみられることから、「デフレ脱却」がささやかれるようになりました。
2006年の政府見解では、「デフレ脱却とは、継続的に物価が下落していく状況を抜け、再度そのような状況に陥らないと見通せる」と「内閣府が、関係省庁と相談の上、足元の物価動向だけではなく、いろいろな指標、経済情勢等から総合的に判断する」としました。
大和総研の「経済予測 2022.08.22」[日本経済見通し:2022年8月]では、経済見通しを改定しています。すなわち、大和総研は「経済活動の正常化が進展すると想定」し、「実質 GDP をとりわけ押し上げたのが個人消費だ(図表 1)」としたうえで、「家計は感染拡大後に大幅に積み上がった貯蓄の取り崩しなどにより消費を拡大させたとみられる」と分析しています。
「7-9 月期の実質 GDP は前期比年率+5%台前半の高成長を見込む」としたうえで、「日本の実質 GDP 成長率は 2022 年度で 前年比+2.6%、2023 年度で同+1.8%と見込んでいる(図表 3)。実質 GDP が過去最高水準(2018 年 4-6 月期)を上回るのは、2023 年 4-6 月期とみている。」としています。
「日本経済は輸出を中心に下振れリスクが大きいものの、主要先進国に比べて経済活動の正常化が遅れており、①日本人のサービス消費、②訪日外客(インバウンド)消費、③自動車生産、の3つの回復余地が大きい。ウクライナ危機の長期化や世界経済の悪化など厳しい外部環境が続く中でも、国内の経済活動の正常化の進展に伴ってこれら 3 つの「伸びしろ」が景気を下支えするだろう。」と欧米に遅れるものの、従来の消費と自動車で復活することを予想しています。
また、同じ大和総研の経済調査部のシニアエコノミスト佐藤光氏は、8月24日のコラムで「根強い「不景気マインド」」のなかで、「最近まで、日本では「デフレマインド」が問題とされてきた。しかし、足元の物価上昇も手伝い、やや不本意なかたちとはいえ「デフレマインド」は解消しつつあるといえる。」と語っています。
そのうえで、「物価のように変化を半ば強制されるわけではない分、困難な道ではあろうが、今後は「不景気マインド」の解消を目指すべきではないだろうか。これは人を重視する「新しい資本主義」推進への一つのカギとなるかもしれない。」と言われています。
いずれもきっと正しいことを言われているのでしょうが、コロナの第7波がやっと峠を越えたとはいえ、先週末に、東京では20,000人の大台を割る新規感染者数になる中で、経済を止めずに、走っていることに不安があります。
もう少し、しっかりしたアナウンスと分析結果を示し、今の政策がここは良いが、ここは無理している。だから、こんな数字になるのは予想範囲内であるとか、日本の人口の1割を超える感染者数になっていますが、もう少しでピークアウトする。「大丈夫!」「お年寄りと基礎疾患のある方は、こんな風にお過ごしください」など、きょうかんを得られる発信を期待するところです。