こんにちは
認定支援機関 行政書士たいぞう事務所 融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの事業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
臨時国会で、なかなか歯切れの悪い岸田内閣の支持率が下がり続けています。内外での変動は大きく、寝ている暇もないのではないでしょうか。
先週は、その岸田首相の政権発足から1年を振り返り、中小企業政策「中小企業活性化パッケージNEXT」に関する通知書を題材にしました。
今週は、改めていくつかの経済指標を確認して、「NEXT」が想定している「これから」を考えてみたいと思います。
今日は、「第187回全国中小企業景気動向調査結果」を取り上げます。この調査は、小規模事業者の状況をしっかりと確認できる調査です。(有効回答数のうち従業員数20人未満の企業が占める割合 72.1%)
調査員は、「原則として、全国の信用金庫営業店の調査員による面接聴取りによる感触調査」で、標本数が、「15,236企業(有効回答数 13,575企業・回答率 89.1%)」とその調査件数が多いです。)
対象期間は22年7~9月で、9月上旬に実施されています。
まず、全国の「業況判断D.I.」は、前期から2.1ポイント改善し(△17.8)、次の10~12月期についても2.2ポイント改善する(△15.6)形で、コロナの後、ウクライナ侵攻で一時下がったものの、確実に業況判断D.I.は改善してきています。
同様に「業種別の業況判断D.I.」は、凸凹がありながら回復し始めています。
また、「売上・収益D.I.」は、利益面はここ1年足踏みをしているものの、売上は、プラスへ転じるなど、改善の兆しが出てきました。
これからは、「販売価格・仕入れ価格判断D.I.」を見る限り、その差が広がりすぎ、その価格を販売価格に転嫁せざるを得ない限界値に近づきつつあると思われます。
人手不足も10-12月期には、△23.8と2018年10-12月期の△29.9に近づいてきました。この後、世界の景気や金利動向にもよるのでしょうが、業況の回復があれば、再び人手不足の状況が常態化しそうです。
いかがでしょうか?小規模事業者のなかでは、先行きに少し希望が見えるようです。しかし、来年度に入ると、3年据え置いてきたゼロゼロ融資の返済が始まります。大丈夫なのでしょうか。
先週見たように、中小企業政策は、「生き残り支援から成長支援」に変化しています。多くの企業が息切れする中で、「成長分野へ舵を切れる企業」こそ、次の時代を担うことになるのだと思います。
ある意味で、多くの市場から退場する企業が続出する中で、「寄り添って支援」する価値のある新たな市場や企業を官民で育て、大きくして、日本の将来に少しでも明るい希望を持てるようにしていくべきだと思います。
他方、M&Aを含めた事業承継を「寄り添って」進め、若い人材等に引き継ぎ、地域の経済が活性化するよう導くよう、地域金融機関や専門家が骨を折る必要がありそうです。