こんにちは、
融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
それでは今日の話題です。
「日本政策金融公庫の融資課長に聞いてみたい話 取引先の格付区分はあるの?」です。
公庫は、民間の金融機関と同様の取引先の「格付」をしているのですか?知りたいものです。
民間の金融機関では、取引先企業について、資産査定をした上で、「債務者区分」を行っています。最近は事業評価融資なども加味されています.公庫においては、同じように、「債務者区分」があるのでしょうか?
すでに、金融検査マニュアルが廃止され、民間金融機関では、事業性評価融資が表面上は、全面に出ています。しかし、公庫においては、「債務者区分」はしているようですが、債務者区分に縛られるというよりは、決算書、預金通帳、税金の領収書等、現状を理解できる現物を見て審査しているようです。
したがって、欠損が出ていて、格付けが低くなるような場合でも、一概に、「融資不可」という審査結果は出していないようです。その点、民間の金融機関と違うようです。
しかし、昨今、このような融資姿勢にも多少の疑問が出ているようです。なぜなら、日本公庫の国民生活事業の成績が大変厳しい状況なっているとの話もあります。これは、政府の肝いりで創業を後押しする「創業資金」を若者、女性、シニアに厚く出していることと関係しているのかもしれません。
融資件数はここ3年、28,000件前後ですが、融資金額の絶対額が下がり続けています。すなわち、1件あたりの融資額が小さくなっているということです。ある意味で、少額のリスクなら取るスタンスですが、他方で、その小さな融資の破綻が続いているように見受けられます。
これから先も、国も、東京都も中小企業の振興と小規模事業の起業を応援し、黒字老舗企業の事業承継を支援して、雇用の確保と産業の活性化をし続けなくてはなりません。しかし、他方で、事業評価融資を徹底して、ダメな中小企業を切り捨て、行けない起業への融資には渋くなるのかもしれません。
金融庁の事業評価融資の本来の趣旨からいうなら、かつてのセーフティーネットの乱用はさせない、金融機関もその本来の機能を果たすよう要求されるのかもしれません。
しかし、民間の地域金融機関は、担保融資から脱却できず、不動産の絡んだ融資に走っており、なかなか創業融資を本格的に取り組む余力はないようです。したがって、日本公庫が中心となって協調融資を模索するなど、「民業支援?」をすることになるのかもしれません。
借りる側からこの状況を判断するならば、今まで以上に、自己資金をしっかり持って融資の申込みをすること、あるいは、創業後、できるだけ早い段階で、融資の申込みをしておくこと、手元資金を増やすために、多めの融資を受けることなどがおすすめです。