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今週は、「全国中小企業動向調査(2022年10月-12月)」の「中小企業編」・「小企業編」の結果概要を2日間にわたって紹介しました。
今日は、その後の2023年2月調査の「中小企業景況調査(2023年2月調査)」を紹介いたします。動向調査から2ヶ月ですが、いずれも改善の方向が見られます。
2月調査の総括としては、以下のとおりです。
- 2023年2月の売上げDIは、1月からマイナス幅が2.2ポイント縮小し、▲8.4
- 今後3カ月(2月~4月)の売上げ見通しDIは、1月からマイナス幅が4.5ポイント縮小し、▲1.7
- 利益額DIは、1月からマイナス幅が5.0ポイント縮小し、▲6.7
- 製造業の従業員判断DIは、1月から0.1ポイント上昇し、12.4
- 製造業の生産設備判断DIは、1月からマイナス幅が1.1ポイント拡大し、▲8.2
売上げDIは、12月▲9.0→1月▲10.6→2月▲8.4へとマイナス幅が縮小し、今後3カ月の売上げ見通しDIは、12月▲4.4→1月▲6.2 →2月▲1.7と1月での調査でが悪化したものの、マイナス幅が改善しました。
利益額DIは、12月▲7.8→1月▲11.7→2月▲6.7であり、利益水準(最近3カ月の実績)では、黒字企業割合が、前月比で3.8ポイント低下し、赤字企業割合は前月比で0.8ポイント上昇するなど改善へ向かっているとは言えません。
販売価格DIも、12月23.0→1月19.5→2月21.0と足踏み状態のなか、仕入価格DIは、12月48.0→1月41.4→2月42.5と弱含みです。同じように、製・商品在庫DIは、12月▲12.2→1月▲10.8→2月▲11.1となっています。
全体的に景況がよくなっていく傾向が見えつつあるのは、従業員判断DI(製造業)です。しっかりと人員不足へ動きだしています(12月8.7→1月12.3→2月12.4)。
しかし、生産設備判断DI(製造業)は徐々にしか改善していません(12月▲6.0→1月▲7.1→2月▲8.2)。また、残業時間DI(製造業)は、12月▲12.0→1月▲13.9 →2月▲13.7とまだ、生産が動きだし、人が足りない状態には至っていないのが分かります。
なお、「資金繰りDIは、「余裕」-「窮屈」企業割合が、12月9.0→1月6.6→2月3.0と減り始めており、コロナ後へ向けて変化が始まっているのかもしれません。
また、「金融機関貸出態度DIは、長期のトレンドで厳しくなっていることは下記のグラフでもわかります。
さて、こうして調査を見てくると、少しずつコロナからの脱却が始まっていることが分かります。同時に、小規模事業者のおかれた立場や環境は厳しく、社会保障的な救済策ではなく、日本経済の全体を俯瞰しながら、色々なことを改善する必要があると思います。それは農林水産行政でも同様です。
うまく表現できませんが、そろそろ「戦後」の政治経済を卒業する時期なのかもしれません。