こんにちは、融資コンサルタントの小堀大藏です。
あなたの独立起業が成功するよう祈って、このブログを書いています。
それでは今日の話題です。
「開業資金はどう見積もるの」の第2回「運転資金」です。
起業したいなと思ったとき、最初に不安になるのが「お金」の話です。
「毎月、お金はどれくらいかかるのだろうか?そのお金の何ヶ月分を用意していると安全だろうか?!」と。前回は開業時に必要な費用についてしっかりと見積もることについて説明いたしました。今回は「運転資金」です。
会社を運営していくためには、色々な費用が掛かります。
今回のレストランの事例で言えば、ます、店舗ですので、家賃と動力光熱費が掛かります。もちろん、会社ですので、通信費、広告宣伝費、消耗品費(10万円以下)、減価償却費(パソコンなど高額なもの)、交通費・宿泊費なども発生します。また、雑費として、毎日のごみ処理費用、制服のクリーニング代なども見積もる必要があります
次に、メインである仕入れです。最初から今までの経歴で信用があって、掛売りをしていただければよいのですが、「良いものを安く」仕入れようとすると「現金決済」を求められることもあるでしょう。また、仕入れた全ての食材が有効に活かされることはなく、ロスも出るし、さらにその廃棄処理費用も発生します。
そして、従業員の人件費です。このレストランをやるためには、最低でも調理人、ホールのサービス担当、調理場の洗ものを含めた雑用係などのスタッフが必要となります。このメンバーの人件費は、毎月出ていきます。彼らの着る制服代、そのクリーニング代。
それ以外に、日々のお客様の出入りで、使い捨ての箸、テーブルクロスのクリーニング代、レンタルおしぼり代、キッチン・サニタリーの清掃等の洗剤、業務用のごみ処理代金などの目に見えづらい費用が沢山あります。。
最後に忘れがちなのが、社保料や税金の支払です。毎月のお給料で預かった個人負担分に会社負担分を上乗せして、翌月には支払わなくてはなりません。別段に費用を計上し、通帳も分けておかなくては、創業当初の混乱で滞納が発生しかねません。
税金は、年に一度の法人所得税、法人住民税の支払です。確定申告のあとに申告納税します。なお、開業当初は優遇措置もありますが、消費税の申告納税も3月末にしなくてはなりません。
この運転資金を検討するときは、単純にいくら売り上げて、いくらの原価でいくらの経費で、いくら儲かるでは決められません。まさに「資金繰り」です。毎日、いくらのお金が現金で売り上がるのか、そしていくらの現金が出ていくのか。月末で締めて支払う場合は、そのお金は翌月のいつのタイミングで支払うのか、家賃や光熱費、通信費やリース代金などの費用は、どの日に引き落とされるのか、などを計算します。
軌道に乗るまで数ヶ月、運転資金をいったいいくら用意しておくかを計算する必要があります。その資金をどのように集めるのかを考えておきましょう。ここでも、しっかりとお金の動きと根拠がしっかりしているプレゼンテーションができると、あなたの事業の中身が信頼性が高くなります。
金融機関をはじめとした支援者が、お金を貸してくれる可能性が広がります。「運転資金」は積み上げが大切です。そのためには、現場が見え、お金の動きに精通していないと、すぐに資金不足になってしまいます。